JRA「隠れ良血馬」カツジで毎日王冠大儲け? ステルヴィオ、ケイアイノーテックの影でも忘れるな
いよいよ秋の東京競馬が開幕、7日には毎日王冠(G2、芝1800メートル)が開催される。天皇賞・秋(G1、芝2000メートル)あるいはマイルCS(G1、芝1600メートル)を目指す馬たちにとって重要な前哨戦。伏兵にも目を配っておきたい。そんな1頭がカツジ(牡3歳、栗東・池添兼雄厩舎)だ。
カツジは4月のニュージーランドT(G2、1600メートル)を勝ち、5月のNHKマイルC(G1、1600メートル)に臨んだが8着に沈んだ。NHKマイルCを勝ったのは毎日王冠にも出走するケイアイノーテック。ただし、カツジはニュージーランドTでケイアイノーテックを差し切っているのだ。決して侮れない1頭と言える。
ニュージーランドTを振り返ってみよう。やや出遅れたカツジはポジション取りには行かず後方2番手からの競馬。ケイアイノーテックは馬群のちょうど真ん中、外目につけ絶好の位置。ケイアイノーテックは4角手前から追い出され、抜群の手応えで外目を伸びる。しかし、大外を回ったカツジの末脚はアタマ差ケイアイノーテックに先着した。
NHKマイルCはどうだったろうか。カツジとケイアイノーテックは共に出遅れ。カツジの松山弘平騎手は3角までに中団まで押し上げ、藤岡佑介騎手のケイアイノーテックは後方のまま。結果は大外からケイアイノーテックが差し切り。カツジは直線で内目をそれなりに伸びたものの、後ろから差してくる馬の脚色のほうが勝った。
位置取りやレース振りによっては違った結果も想定できる。陣営にとっても松山騎手にとっても悔しいレースだった。陣営は秋の始動戦となる毎日王冠の結果を見て、マイルCSに行くか天皇賞・秋に行くかを決めるとしている。強気な姿勢はNHKマイルCが力負けだったと認めていない証明だろう。
夏休み後の調整は極めて順調のようだ。1週前追い切りは松山騎手が騎乗、栗東・CWコースで6F79.2-4F50.4-1F11.8。このところ悪天候により栗東トレセンは時計が出にくい状態が続いている中での好タイム。夏を越しての成長が窺える。