武豊あわや「騎手生命」危機にヒヤリ……「あの状態で蹴られたら、もう終わり」JRA通算4000勝が消えかけた「危機一髪」
「ゲートで突進して、外枠発走になったのが痛かった」レース後、武豊騎手がそう振り返ったように、このアクシデントが原因で発走のやり直しとなり、結局外枠発走になってしまったメイショウラケーテ。果敢にハナを切って逃げ粘ったが、最後に力尽き2着に敗れている。
「外から見ている側としては、一瞬のことでそこまで詳しいことはわかりませんでした。武豊騎手も、何食わぬ感じで2着に来ていましたし。ただ、今夏には岩田康誠騎手も馬とゲートに挟まれる格好で骨折していますし、ゲートの中で態勢が崩れるのは非常に危険です。相手は500kg前後の生き物ですから武豊騎手に限らず、1つ間違えれば大ケガを負うリスクは常にありますからね」(競馬記者)
「改めて危ない仕事やなぁと思って」と当時を振り返っている小牧騎手も、今夏は最後の直線で落馬した際、後続の馬に踏まれるなどして肋骨を骨折。8月末頃に復帰したばかりだ。
「もし、あの時の武豊騎手が何らかの事故に遭っていれば、通算4000勝をこの時期に達成することも難しかったかもしれません。紙一重で事なきを得たようですが、本当によかったと思います。改めて、騎手という職業の危険さを実感させられましたね」(同)
今の競馬界を牽引する活躍を見せる一流騎手たちも、落馬負傷の経験のない騎手はまずいないだろう。それでも彼らは、騎手として生きるために馬に乗り続ける。武豊騎手や小牧騎手に限らず、まずは安全にレースを終えることを願うばかりだ。