JRA京都大賞典(G2)モレイラマジックでアルバート好走確実? 「舞台適性」「不安だらけメンバー」で上位進出可能性十分
秋の京都競馬が開幕する。14日には秋華賞(G1)、21日には菊花賞(G1)が待っているが、8日(月)には京都大賞典(G2、芝2400メートル)が行われる。有力馬にとっては主にジャパンC(G1)の前哨戦だが、アルバート(牡7歳、美浦・堀宣行厩舎)が登録してきた。鞍上はJ.モレイラ騎手。当然、注目しておく必要がある。
9月29日(土)、中山競馬場でのレースは初騎乗だったモレイラ騎手は軽々と1日5勝を上げた。京都競馬場での騎乗も初となるが何ら問題はないだろう。気になるのは、モレイラ騎手が騎乗する名ステイヤー、アルバートが京都の2400メートルというコースでどれだけのパフォーマンスを発揮できるのかということだ。
モレイラ騎手の真骨頂は馬の持てる能力をフルに発揮させることだ。たとえば先週のロードカナロアM(1600万下、芝1600メートル)のプロディガルサン(牡5歳)。2度の重賞2着がありながら降級した1600万下でふがいないレースを続けていた素質のある良血馬(リアルスティールの全弟)をあっさりと勝たせた。
ただし、たとえモレイラ騎手であっても馬の持てる能力以上のものは引き出せない。8月の札幌、キーンランドC(G3、芝1200メートル)では、重賞で好走しながらも勝ち切れなかったナックビーナス(牝5歳)に重賞初制覇をプレゼント。しかし、先日のスプリンターズS(G1、芝1200メートル)ではモレイラ騎乗ながら7着に沈んだ。道悪がこたえた面もあるかもしれないが、馬の詰めの甘さを露呈したと見ることもできる。
アルバートの重賞勝ちはステイヤーズS(G2、芝3200メートル)が3回、ダイヤモンドS(G3、芝3400メートル)が1回で、いずれもR.ムーア騎手が騎乗している。ただし、目標とするステイヤーズSの前哨戦ではムーア騎乗ではなくてもかなり善戦している。2016年のアルゼンチン共和国杯(G2、芝2500メートル)では戸崎騎手で2着、2017年のアルゼンチン共和国杯ではシュタルケ騎手で4着だった。さらに、京都大賞典と同じ2400メートル戦では2戦2勝。ただしこれは500万下からの4連勝でステイヤーズSを勝つまでの過程であり、東京の1000万下特別と京都の1600万特別を勝ったものだ。