JRA毎日王冠(G1)「なぜ京都大賞典じゃない?」キセキは奇跡を起こせるか
台風21号、24号立て続けに日本列島を直撃し、今週末は台風25号の影響を受けすっきりしない天気が続く今年の秋シーズン。爽やかな秋晴れのもと競馬も楽しみたいものだ。
今週末はJRAは3日間開催。12週連続G1開催を前に熱戦が繰り広げられるトライアル戦線は見ものだ。10月7日の日曜には東京競馬場で伝統のG2、毎日王冠が行われる。
近年、天皇賞・JC・有馬記念という古馬中距離G1を3戦とも戦うのは過酷を極めており、”有力馬の出走は天皇賞から”という傾向も強くなってきている。過去、毎日王冠といえば中距離王者とマイル王者がぶつかる数少ない好レースだったのだが、今年は絶対王者キタサンブラックらの引退もあり、古馬中距離戦は主役不在の様相を呈している。またレイデオロやアルアイン、ダンビュライトなどの有力馬がオールカマーからの始動となったこともあり、安田記念2着のアエロリット、3歳マイル覇者ケイアイノーテックらはいるものの少し寂しいメンバー構成となった。しかし、予想が難解な分、馬券妙味はありそうなレースだ。
出走表を見て”あれっ?”と思った方も多いのではないだろうか? キセキ(4歳牡 栗東・中竹和也厩舎)が、2,400mの京都大賞典ではなく1,800mの毎日王冠に出走する。海外遠征後、前走、前々走と大敗を喫したとはいっても、菊花賞まではほぼ一流馬への過程を歩んでいたG1馬のキセキ。馬券検討する上でも同馬の直前状況には細心のチェックが必要だ。
香港ヴァーズ(G1)遠征復帰後の国内戦である、日経賞と宝塚記念ではいいところなくレースを終えた。休み明けとなる今回、状態が気になるところだが、キセキを管理する清山調教助手からは「前走も悲観するほどではなかったですし、レース後は北海道で心身ともにいい形でリフレッシュしてくれました。帰厩後は戦闘モードに入るまではちょっとまだ手前な状況でもありましたが、急に馬のスイッチを入れないように慌てず騒がず、馬の気持ちが余裕のある状態に仕上げました。1週前追い切りでは騎乗者からは”スムーズで乗りやすかったです”とありましたし、今週のひと追いで戦闘体制手前のいい感じになってきました」とコメントしている(グリーンch トレセン情報局より)
清山調教助手のコメントにもあるように1週前調教では重ぐるしさも垣間見られたが、10月3日の当週追いでは栗東CWで、6F「80.2-65.0-51.4-38.1-12.1」となかなかのタイムで調整できており、着実に走る準備ができていそうだ。