JRA牡馬2冠へ! 菊花賞(G1)エポカドーロ「圧倒的先行力」「策士・藤原厩舎×戸崎圭太」課題は母方の血?
問題はメイショウテッコン。神戸新聞杯は逃げて3着、2着のエタリオウとはアタマ差だった。ラジオNIKKEI賞(G3、芝1800メートル)を3番手からの競馬で勝ったように、こちらも逃げが絶対条件ではない。エポカドーロにとって最もやっかいな相手になりそうだ。
だからこそ、藤原調教師と戸崎騎手のタッグが焦点となる。戸崎騎手はリーディング3位であっても大レースに弱い面がたびたび指摘される。エポカドーロ以前にG1を勝ったのは2016年のヴィクトリアM、ストレイトガールまで遡る。だが、そのストレイトガールを管理していたのが藤原調教師。藤原調教師と戸崎騎手の相性は抜群なのだ。
策士でもあるリーディングトレーナーは皐月賞では逃げ宣言を出してライバル陣営を撹乱した。それが先頭を3頭で雁行するハイペースを誘発したとも言える。この菊花賞でも綿密な作戦を立て、戸崎騎手はそれを忠実に実行してくるだろう。前にいる馬を料理して、先頭に立ったらゴールを目指すのみ。先行馬が後ろから来る馬を気にしても仕方がない。
エポカドーロの父は3冠馬オルフェーヴル。距離に問題はない。ただし、母は短距離で活躍したダイワパッション、その父もフォーティナイナー。母系には距離不安がある。しかし、キタサンブラックと同様、母系のすべてがコテコテの短距離ではない。実際にダービーは2着だった。藤原調教師は「ダービーから600メートル延びる。やってみないと分からない」と言う。その通りだろう。
実績ナンバーワンのエポカドーロが菊花賞で勝ち負けできる可能性は低くない。思う存分、能力を発揮してほしい。