史上最高売り上げに英国EU離脱ショックも関係なし!セレクトセール2日目はサトノダイヤモンドの鬱憤を晴らす『里見無双』総額13億2,700万円のお買い上げ!
これまで重賞制覇もなく、JRAで特に目立った活躍馬も所有していない大塚氏だが、重賞2勝のほか、皐月賞2着、日本ダービー4着と2012年のクラシックで活躍したワールドエースの全弟の落札へ勝負に出た格好だ。
さらにアメリカンオークスの勝ち馬カンビーナの2015(父ディープインパクト)も2億3,000万円と2億円を突破。落札したのは島川隆哉氏だ。今年は青葉賞を制したヴァンキッシュランで日本ダービーにも参戦。期待度の高いこの馬の活躍も然ることながら、お馴染みの「トーセン」の冠名をあえて外してくるのかも注目だ。
結局2日間の落札総額は、売上レコードを更新していた昨年の131億7,350万円に17億円以上を上積みした149億4,210万円をマーク。1億円を超えた23頭、平均落札価格3,831万円ともに過去最高を記録した。
圧巻の数字に、主催する日本競走馬協会会長代行で社台ファーム代表の吉田照哉氏は「英国のEU離脱ショックの影響で日本の株価が下がり、影響を受けるかと心配だった」としながらも、「お客様には感謝以外にない。すごい数字だし、世界一だと思う」と結果には大きな手応えを感じている様子だった。
さらに成功の要因として「特に外国の方の参加が多かったのは、日本馬が外国でも成績を挙げていることと、日本で所有することも(自国に)持って帰ることもできるからでしょう」と、最近の日本馬の世界を股に掛けた活躍を挙げていた。
確かにこの春、世界を賑わせた日本の名馬のほとんど、さらには秋には日本ダービー馬として凱旋門賞に挑戦するマカヒキも社台グループの生産馬だ。
そんな世界一の生産グループの超良血馬の数々が、惜しげもなく上場されるセレクトセール。吉田氏が述べたように現在は英国のEU離脱の影響で世界経済に逆風が吹いている状況だが、この”日本の桃源郷”だけは何の関係もない別世界のようだった。