JRAデムーロ「外国人祭仲間外れ」脱却の鍵は……マイルCS(G1)昨年覇者ペルシアンナイトの「期待」と「傾向」

 18日、京都競馬場でマイルチャンピオンシップ(G1、芝1600メートル)が開催される。有力馬の1頭が昨年の覇者ペルシアンナイト(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)。直近2走、凡走しているだけに不安もある。巻き返せるのかどうか、その可能性を検討する。

 ペルシアンナイトは3歳時の昨年、春の皐月賞(G1、芝2000メートル)は2着、秋はマイルチャンピオンシップを制した。マイルチャンピオンシップ は3歳馬と古馬との斤量差が1キロしかないため3歳馬には不利となるが、アグネスデジタル以来17年振りとなる3歳馬の優勝だった。昨年のタイトルを防衛できるのはこの馬だけ。連覇に期待がかかる。

 4歳になった今年も大阪杯(G1、芝2000メートル)で2着となり、持てる能力の高さを証明している。ところがそれ以降、春の大目標レースだった安田記念(G1、芝1600メートル)は6着、このマイルチャンピオンシップのステップレース富士S(G3、芝1600メートル)は5着と結果が出ていない。どうしてしまったのだろうか。実は、昨年2月のアーリントンC(G3、芝1600メートル)優勝以降、勝ったのはマイルチャンピオンシップだけ。勝ち味に遅いという一面もある。

 同馬のローテーションを振り返ってみよう。昨年はマイルチャンピオンシップのステップレースとして選択した休み明けの富士Sは5着だったが、本番マイルチャンピオンシップは優勝。今年はマイルチャンピオンシップ以来となる中山記念(G2、芝1800メートル)で5着に敗れるも、大阪杯は2着に好走。つまり、休み明け初戦は凡走、叩き2戦目で好走している。この秋も安田記念以来となる富士Sは昨年と同じ5着。ならば、今年の最大目標であるここは叩き2戦目の好走パターン。勝ち負けに持ち込める可能性は高い。

 安田記念と富士Sでは前が壁となって進路変更せざるをえない不利もあった。ましてや富士Sは斤量59キロ。直近2走の凡走は決して力負けではない。4歳秋になってパワーアップもしているはず。必ずや巻き返してくれるだろう。

 問題はむしろ主戦のM.デムーロ騎手。昨秋は菊花賞、エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップとG1を勝ちまくったが、今年は大阪杯優勝以後、JRAのG1制覇はない。もがいている。菊花賞(G1、芝3000メートル)ではエタリオウ(牡3歳)に騎乗、C.ルメール騎手のフィエールマン(牡3歳)にハナ差負けた。主役の座をルメール騎手から奪還するはずだった天皇賞・秋(G1、芝2000メートル)はスワーヴリチャード(牡4歳)が出遅れもありまったく動かず10着。エリザベス女王杯も1番人気モズカッチャン(牝4歳)で3着に終わった。

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