有馬記念(G1)武豊とオジュウチョウサン「偉大なる挑戦」最終章……常識外れの11連勝、今世紀最強障害馬が示す「答え」は
競馬の大一番グランプリ有馬記念(G1)が、23日に中山競馬場で開催される。今年の注目は何と言っても、障害最強馬オジュウチョウサン(牡7歳、美浦・和田正一厩舎)の挑戦に尽きるだろう。
2016年の中山グランドジャンプ(G1)から約2年間、障害レースで負けなしの9連勝。今年の同レースを2着馬に2.4秒差をつける歴史的大差で圧勝したオジュウチョウサンが、今年の中山大障害(G1)に出走していれば、まず勝利は揺るがなかったに違いない。
しかし、オジュウチョウサンが走るのは22日の中山大障害ではなく、翌日の有馬記念だ。日本中の競馬ファンの注目が今、最強障害馬の「偉大なる挑戦」に注がれている。
待っているのは平地の頂点か、それとも大きな挫折か。7歳以上の有馬記念制覇は、1970年のスピードシンボリまで遡ることになる。また、グレード制が導入された1984年以降、前走条件戦の馬が有馬記念を勝った例はない。
だが、そもそもこの挑戦が極めて異例であり、他の馬のようにデータや過去の歴史といった物差しで測ること自体がナンセンスにさえ思える。
「データが通用しないどころか、果たして何番人気でレースを迎えるのかさえ皆目見当がつきません。前走の南武特別(1000万下)では3番人気と、競馬ファンのシビアな姿勢が見られましたが、有馬記念は国民的な知名度と売り上げを誇るレース。
普段は馬券を買わないライトファンも数多く参加しますし”お祭り”だからこそオジュウチョウサンのような夢のある挑戦を支持する人も多いと思います。少なくとも『記念』になる単勝馬券は普段以上に売れるでしょうね」(競馬ライター)