AJCC(G2)フィエールマン「元主戦」JRA石橋脩騎手が意地の勝利! 大器シャケトラ復活も「酒気帯び運転」角居勝彦調教師は……
かつて「最強世代」といわれるほどハイレベルなクラシック争いを演じた現6歳世代だったが、古馬になってから尽く失速……昨年の有馬記念で、無念を噛みしめながら引退した大将格のサトノダイヤモンドと「互角の大器」と言われていたのがシャケトラだった。
しかし、そのシャケトラもまたG1の壁に跳ね返されながら、昨春に左第3中手骨々折が判明……この日は約1年の休養を乗り越えての出走だった。
また、鞍上の石橋騎手はフィエールマンの元主戦騎手。
菊花賞(G1)ではコズミックフォースに騎乗する予定だったが、直前に落馬してしまい無念の休養。コズミックフォースに騎乗できなかっただけでなく、C.ルメール騎手に乗り替わったフィエールマンが優勝するなど、本人にとってはまさに踏んだり蹴ったりの結果だった。
さらにこの日のシャケトラには当初、戸崎圭太騎手が騎乗するはずだった。しかし、戸崎騎手がインフルエンザで休養したため急遽、石橋騎手にチャンスが回ってきた。そんな波乱万丈を乗り越えての復活勝利に、中山競馬場は大いに沸いた。
「人馬共にドラマチックな勝利でしたが、『もう1人の主役』を挙げるとすれば、約半年ぶりの勝利となった角居勝彦調教師ではないでしょうか。
今日が約1年ぶりのレースと、常識的には厳しいレースになると思われていたシャケトラですが、石橋騎手が『先生から馬はよく出来ていると言われた』と振り返った通り、仕上がりに抜かりなし。馬体重も前走比+2kgと、さすがの手腕を見せていました。
昨夏に酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕され調教停止処分となった際は、競馬界を超えて世間が衝撃に包まれましたが、今年の1月から復帰。再スタートとなった角居厩舎にとって、今回が復帰後の初勝利となりました」(競馬記者)