JRA根岸S(G3)コパノキッキング馬主「Dr.コパ」を直撃! 藤田菜七子騎手とG1挑戦の「真意」壮大すぎるプランに驚愕……


Dr.コパ:当然、そうなってほしいよね。だって約束だもん。「いつか(大きなレースに)乗せるよ」って言ったわけだから。それが彼女にもいい経験になるし「ああいう子を育ててあげたい」っていうオーナーとしての気持ちもあるし。やっぱりファンは見たいでしょ。

これは「夢」なんだけどさ。もしキッキングが順調に力を付けたら、国内にダートのスプリントG1なんて、JBCスプリント(G1)しかないじゃん。それだったら、もうアメリカのブリーダーズCスプリント(G1)に挑戦しようかなって。藤田菜七子で。

――それは壮大な夢。盛り上がること間違いなし!

Dr.コパ:海外は女性騎手も普通に活躍してるから。考えてみてよ、今なら向こうのメディアは「日本No.1女性騎手」って書くわけじゃん。それでキッキングが菜七子とのコンビでブリーダーズCに出てきたら、そりゃあ盛り上がるぜ。馬主なんだから、それくらいのことをやってみたいよね。

こんなバカなことを考えるオーナーは俺くらいのもんかもしれないけど、俺は競馬が好きなんだよ。自分がファンだったら「どうなったら楽しいかな」っていつも考えてる。それで幸い、自分のところに強い馬がいるわけじゃん。「じゃあ、挑戦しようよ」って。調教師には迷惑かけちゃうけど、それを理解してくれるのが村山明だから。

――名コンビですよね。

Dr.コパ:そういう意味でも今回の根岸Sは大事。明がマーフィーを薦めてきたのは、その辺だよね。「勝負駆け」ですよ。アイツこの間、伊勢神宮までお参りに行ってるしね。俺も行ったし。

今週はコパノキッキングだけじゃない? Dr.コパが「密かに」狙っている大器

――村山厩舎のコパさんの馬といえば、ミヤケが今週のセントポーリア賞(500万下)に出走予定です。コパノ軍団の馬としては変わった名前。

Dr.コパ:あの馬には密かに期待してんだよね。俺、神主なんだけど、ウチの神社の名前が三宅宮っていうんだよ。神様の名前をつけちゃったわけ。

――それだけ期待されている。

Dr.コパ:実は昔、(コパノ)リッキーが現役だった頃、同厩のテスタマッタ(2012年フェブラリーSなど)が遠征するときに、いつも帯同させてもらってたんだよ。これは俺の考え方なんだけど、明に「強い馬の隣にいると、馬もそこから学ぼうとするから」ってテスタマッタと合わせて使うようにしてたんだ。

それであれだけ強くなったんだから、ミヤケもキッキングに帯同させて何かを学ばせようと。馬も何か感じるところがあるんだよ。あの馬は「いつか化けんじゃないか」と思ってんだよね。だから前走も格上挑戦でシンザン記念(G3、6着)を使ったんだけど、最後の直線で勝ったヴァルディゼールに前に入られなかったら、掲示板以上はあったはず。あれから馬が変わったよ。

成功の「秘訣」は眼力! 馬主界の”ダート王”がダービーオーナーに?

――馬が変わった。

Dr.コパ:あの馬は走るときの重心が前なんだよね。前につんのめって走っているような感じ。バランスが悪いんだよね。それで明に「ちょっと重心を後ろに下げるような調教してよ」って言ったんだ。そしたら明も同じこと考えてて。

ディープインパクトが「飛ぶように走る」って言われてたじゃん。あれと同じで、やっぱり前脚をちゃんと伸ばして走ろうと思ったら、重心が後ろにないと。そうすることで伸びるようになるし、距離もこなせるようになるんだ。馬って、人のほんのちょっとした”気付き”でガラッと変わるもんなんだよ。今回のミヤケは楽しみだね。

――それにしても、素人目にはわからない部分までよく気付かれますね。

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