JRA東京新聞杯(G3)仕切り直しのロジクライ! 横山典弘騎手の「責務」

 2月3日、東京競馬場で行われる東京新聞杯(G3、芝1600メートル)は1番人気がなかなか優勝できないレース。有力馬ではあるが1番人気にはならないロジクライ(牡6歳、栗東・須貝尚介厩舎)。馬券の軸にできるのか、考察してみよう。

 ロジクライは昨年の10月、富士S(G3、芝1600メートル)を快勝。マルターズアポジーが逃げる平均ペースを少し離れた2番手で追走。直線に向くと後続が必死に追い上げるなか、手応えには余裕がある。直線半ばすぎで先頭に立ち、2着のワントゥワンには2馬身差をつけた。勝ちタイム1分31秒7はレースレコードであり、コースレコードとわずか0.4秒差。とても優秀だ。

 勢いに乗って初のG1となるマイルCS(G1、芝1600メートル)に挑戦。須貝尚介調教師は「相手は強くなるけれど、十分通用するだけの力をつけている。試金石のここでいい結果を出せれば香港マイルを含めていろんな選択肢が増える」と自信を見せていたが、14着に惨敗。今回、舞台は2戦2勝の府中マイル戦に戻る。陣営は安田記念(G1、芝1600メートル)を目標に、ここでの巻き返しに燃えている。

 ロジクライは2016年、3歳の1月にシンザン記念(G3、芝1600メートル)を優勝(2着は後の桜花賞馬ジュエラー)。クラシックでの活躍が期待されたが、故障で約2年の休養。復帰後、1600万下特別、オープン特別を勝ち、昨年4月、マイラーズC(G2、芝1600メートル)で2度目の重賞に参戦。3番人気に支持されたが、逃げて7着。

 この結果は古馬重賞の壁に跳ね返されたと言える。4角で早々とモズアスコット(昨年の安田記念馬)に並ばれた時点で手応えがなかった。モズアスコットを強烈な末脚で差し切ったのがサングレーザー(昨年の天皇賞・秋2着馬)。ロジクライにとって古馬強豪との戦いは未知の世界だった。

 しかし、夏の中京記念(G3、芝1600メートル)では先行しながら追い込んできたグレーターロンドンの2着に踏ん張り、古馬強豪と十分に戦える能力の高さを示す。続く京成杯AH(G3、芝1600メートル)で3着に好走。そして、富士Sで古馬重賞の壁を破って優勝。

 マイルCSでは古馬G1の壁が待っていたと言える。初のG1レースで大敗してしまった。この東京新聞杯からは古馬重賞の壁を乗り越えた過程と同様、古馬G1の壁を突破するための戦いになる。

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