JRA共同通信杯「絶好調」武豊がネック!? M.デムーロが手を焼いた「暴走王」クラージュゲリエに一抹の不安……
特に昨年のエリザベス女王杯(G1)を勝ったリスグラシューは、それまで武豊騎手が主戦を務めながら3度のG1・2着を経験するなど、あと一歩G1に手が届かなかった存在。それがモレイラ騎手の手によって、あっさり頂点まで駆け上がった結果には武豊騎手も思うところがあったのではないだろうか。
また武豊騎手と共同通信杯といえば、思い出せれるのは昨年の惨敗劇だ。
今年のクラージュゲリエと同じく京都2歳Sを勝って挑んだグレイルは、負かした相手がホープフルS(G1)の覇者タイムフライヤーということもあって、単勝1.8倍という一本化ぶりの人気となった。
しかし、レースでは中団から最後の直線勝負に挑んだものの、本来の伸びを欠いて7着に惨敗……。レース後、武豊騎手が「現時点での敗因は分かりません」と述べた通り、原因は定かではないが、初の関東遠征も敗因の1つだったのかもしれない。
まだ若い3歳馬、さらには気性面で課題を残すクラージュゲリエだけに、今回が初の関東遠征になるのはやはり気になるところだ。
「陣営も本番を見据えて、あえて関東のレースを使うようです。ぶっつけ本番の遠征を避けるためにも順当な判断といえますが、それだけに今回は不安がありますね。昨年のグレイルの二の舞にならなければいいんですが……」(別の記者)
皐月賞3勝、日本ダービー5勝、菊花賞4勝を誇る武豊騎手だが、ここ数年は牡馬クラシックとは縁がない状況が続いている。特に皐月賞はディープインパクトが三冠を達成した2005年が最後の勝利だ。
今年はクラージュゲリエという重賞ホースがパートナーなだけに、ここで結果を残し、胸を張って本番を迎えたいに違いない。