JRA中山記念(G2)ディアドラ最大の弱点……打倒アーモンドアイへ「最高の結果でモレイラへ」ドバイ前哨戦
ディアドラの課題はなんだろうか。昨年は後方からの追い込み競馬に磨きをかけたとも言える。しかし、香港Cではスローな流れに泣いた。昨年のドバイターフもベンバトルに騎乗したO.マーフィー騎手が早目に抜け出して後続を突き放し、差し馬の出番を完封する展開。完敗したエリザベス女王杯と京都記念もスローな流れだった。逆に、強い勝ち方をした秋華賞や府中牝馬Sはレースが流れている。
つまり、レースが流れれば差し切れるが、スローになってしまうとキレが弱く届かない可能性が高まる。重賞初制覇となった紫苑S(G3、芝2000メートル)はスローペースだったが、大外から差し切っている。ただし、2着カリビアンゴールド、3着ポールヴァンドルとはハナ+ハナ差の際どい勝負。両頭は今から見ればかなり格下だ。相手が強い馬だったら届かなかっただろう。
この中山記念は先行馬が圧倒的に有利なレースであり、今年のメンバーを見渡すとレースは流れそうにもない(登録のあるマルターズアポジーは回避と想定)。ディアドラがスローの流れでありながら、持ち味の切れを発揮するにはどうすればいいのだろうか。まくって4角までには好位に取りつく息の長い持続力勝負がいいのか。あるいはアーモンドアイのジャパンCのように先行する手もあるのか。
もちろん、それは今回も騎乗するルメール騎手に任せるしかない。香港Cでの悔しい経験を生かしたレースを組み立ててくれるはずだ。
ドバイの地では、今や日本でもおなじみのJ.モレイラ騎手が騎乗予定。鞍上が心強いので、ベストな状況で輸送に入りたい。