JRA・デムーロ兄弟「幼い」カントルの成長は!? 弥生賞(G2)でダービー馬弟が激走か
3月3日、中山競馬場で行われる弥生賞(G2、芝2000メートル)に昨年の日本ダービー馬ワグネリアンの全弟カントル(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)が出走する。初の重賞挑戦となるが勝負になるのだろうか。
カントルは前走のセントポーリア賞(500万下、芝1800メートル)で2勝目を上げた。しかし、皐月賞(G1、芝2000メートル)に堂々と駒を進めるためには、弥生賞で3着以内に入り優先出走権を獲得しなければならない。
これまで4戦2勝、2着1回、3着1回。戦歴を振り返ってみよう。昨年10月の新馬戦(芝2000メートル)に出走するにあたり藤原英昭調教師は「ここがどうのじゃなく長い計画を立ててやっていく。そういう存在」と高い期待を示した。しかし、レースではスピード能力の高さで逃げたが、サトノウィザードに差されて2着に敗れてしまった。騎乗したM.デムーロ騎手はレース後「まだ子供っぽいね」とコメント。精神面での成長が求められた。
2戦目の未勝利戦(芝、2000メートル)はやや後方からレースを進め、直線に入ると桁違いの伸びを見せ、2着馬に2馬身差をつけた。騎乗したC.デムーロ騎手は「ズブいといいますか、まだ若さを見せていました。しかし、全体的にグッドレースだった」と、能力は高いが若さがまだ残っていると指摘。
3戦目の500万下(芝1800メートル)では13頭立て10番手とかなり後ろからのレース。追い込んだがサトノルークス、オールイズウェルに半馬身+クビ差届かなかった。騎乗した北村友一騎手は「競馬を覚えてくればさらに走ってくるでしょう」とコメント。またしても気性面での問題が指摘されてしまった。
4戦目の前走が1月のセントポーリア賞。鞍上の戸崎圭太騎手は3番手のレースを選択。直線では2番手にいたインテンスライトとの叩き合いとなり、インテンスライトを振り切り先頭でゴール。2着と3着は高い素質が評価されているアドマイヤスコールとトーセンカンビーナだった。戸崎騎手は「調教で乗った時から素質は感じていました。ただ、先頭に立ってから遊んでいたりと、まだ子供っぽいところがあります」とコメント。やはり、気性は成長しきっていなかった。