JRAチューリップ賞(G2)「2歳王者と互角」メイショウショウブの可能性。池添謙一の「策」がはまれば……
それは主戦の池添謙一騎手が一番よくわかっているだろう。池添騎手は水曜日の本追い切り後のインタビューで「いつも先行しているのですが、トライアルなので、馬の後ろで我慢して直線を生かすレースとか、いろいろ想定しながら乗りたい」と語った。後ろから差してくるメイショウショウブが見られるのだろうか。
実はメイショウショウブは新馬戦で後方からのレースをしている。しかも阪神のマイル戦だ。出遅れもあって池添騎手は馬群の最後方につけると、道中は内々を進み、直線では外目を勢いよく伸びてきた。勝ち馬には1馬身少し離されたが、2着馬にはクビ差まで迫っている。勝ち馬はヴァンドギャルド。東スポ杯2歳S(G3、芝1800メートル)の3着馬だ。この新馬戦の上がり3Fはヴァンドギャルドの最速33秒9に次ぐ34秒0(重馬場)。優秀な差し馬になれそうだ。
池添騎手はチューリップ賞で本当に「我慢して直線を生かすレース」をする可能性もある。スピードがあり、闘争心があり、レースの上手なメイショウショウブ。そんな馬にとってどんなレースが最もいいのか。池添騎手の模索が始まった。
もちろん、レースは生き物。たとえ差し馬有利なコースとはいえ、先行馬が勝つこともある。実際、池添騎手は先行馬レーヌミノルで桜花賞(G1、芝1600メートル)を制している。先行するにしろ差すにしろ、臨機応変にメイショウショウブの良さを引き出そうとするはずだ。
阪神JFの6着だけで見限るのはもったいない、多くの可能性を感じさせてくれる馬。池添騎手の模索に当たりが出ればどこかで爆発もありそうだ。