JRA大阪杯(G1)ステルヴィオ「本当の適正距離」とは。丸山元気リベンジに期待度は……

 昨秋、マイルCS(G1、芝1600メートル)を制したのが当時3歳だったステルヴィオ(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)。31日に開催される大阪杯(G1、芝2000メートル)でどんな走りができるのか検討してみる。

 ステルヴィオはロードカナロア産駒ということもあり2歳時はマイル路線を歩んだ。しかし、騎乗していたC.ルメール騎手はレース後、いつも「今日も忙しかったです」とマイルより長いほうがいいという意味のコメントを残していた。朝日杯FS(G1、芝1600メートル)ではC.デムーロ騎手が騎乗して2着。C.デムーロ騎手も「加速するのに時間がかかった。少し距離が短かったかな。これから距離を延ばしていけばG1でもやれると思う」とマイルでの距離不足を指摘した。

 こうして3歳春はクラシック路線に進む。スプリングS(G2、芝1800メートル)で重賞初制覇したものの、皐月賞(G1、芝2000メートル)4着、日本ダービー(G1、芝2400メートル)8着と本番では結果を出せなかった。

 秋は毎日王冠(G2、芝1800メートル)で目の覚めるような末脚を炸裂させて2着に突っ込んだ。久々のレースでの激走により疲れが出たため、天皇賞・秋(G1、芝2000メートル)を使わずに、間隔を取ってマイルCSに出走。鞍上は昨年ゴドルフィン軍団に初の英ダービーをプレゼントした30歳(当時)のW.ビュイック騎手。それまでのステルヴィオは中団、後方から差すレースが多かったが、ビュイック騎手は4、5番手からの競馬で前年の覇者ペルシアンナイトをアタマ差退けた。

 後に木村哲也調教師は「実はビュイック騎手からは『枠も良いし、5番手くらいから競馬をしてもいいか?』と言われまして、それができれば言うことないんだけど…」と好位での競馬になった事情を明かしている。木村調教師は一般家庭で育ち大学卒業後に競馬界に入り厩務員、助手を経て調教師試験に合格した苦労人。マイルCSは厩舎にとってG1初制覇。レース後、喜びの涙を隠さなかった。

 それはともかくビュイック騎手も「もう少し距離が延びてもいいと思う。海外も視野に入る」と発言している。この大阪杯は皐月賞以来2度目の2000メートル戦になるが、日本ダービー馬や有馬記念馬を相手にどこまで戦えるのだろうか。

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