JRAダノンファンタジー「魔の桜花賞」検証! 過去4年の単勝1倍台「大本命」全滅……気になるのは、やはり「アノ馬」?
最後にアーモンドアイの圧倒的なパフォーマンスの前に屈したラッキーライラックだが、今年の”アーモンドアイ的存在”となると、やはりグランアレグリアか。実際にダノンファンタジーはデビュー戦で完敗しており、雪辱を期す立場にいる。
「グランアレグリアとダノンファンタジーのどちらが強いのかは、今年の3歳牝馬クラシックにおける大きな注目点ですね。『勝った方が、世代の覇権を握る』と言っても過言ではない戦いになると思います」(同)
ただ、ダノンファンタジーには過去4年の大本命たちにはなかった「ポイント」が2つある。1つは、単勝1.3倍に推された前走のチューリップ賞で、すでに厳しいレースを経験している点だ。
1枠1番という難しい枠からのスタートとなったダノンファンタジーは、最後の直線で行き場を失う不利。並みの馬なら絶体絶命といえる状況だったが、川田騎手が冷静に進路を開くと、そこから真一文字に伸びて完勝。能力だけでなく、3歳牝馬らしからぬ精神的な強さも見せつけている。
また、過去4年ほどの「大本命」にならない点も大きい。
先述したグランアレグリアを筆頭に、クロノジェネシスやビーチサンバといったライバルたちも、別路線で順当に結果を残しているだけに、チューリップ賞のようにダノンファンタジー1頭へマークが集中しないということだ。
実際に『netkeiba.com』の事前予想では単勝1.9倍。「大本命」と呼ぶには微妙なオッズだ。過去4年の大本命はすべて単勝1倍台の1本被りだっただけに、ライバル健在が逆にダノンファンタジーの助けになる可能性もある。