JRA「アーモンドアイとは別の道」ラッキーライラック断然人気で阪神牝馬S(G2)へ。大本命に死角は
4月6日、阪神競馬場で阪神牝馬S(G2、芝1600メートル)が開催される。圧倒的1番人気が予想されるラッキーライラック(牝4歳、栗東・松永幹夫厩舎)は人気に応えて優勝できるのだろうか。
「生まれた年が違っていれば……」。生涯に一度しか出走できない3歳クラシックについては、この言葉がよく使われる。ラッキーライラックは後々にもこの言葉を言われ続ける1頭。昨年の桜花賞(G1、芝1600メートル)にアーモンドアイが出走していなければ、優勝したのはラッキーライラックだった。
一昨年の夏、新潟で新馬戦(芝1600メートル)を楽勝すると、3歳の春までアルテミスS(G3、芝1600メートル)、阪神JF(G1、芝1600メートル)、チューリップ賞(G2、芝1600メートル)と、G1戦も含め重賞3連勝。すべて先行策から押し切る完璧な内容だった。桜花賞では万全を期して追い出しを我慢、直線半ばで先頭に立った。しかし、すでにアーモンドアイが直後に迫っていた。
桜花賞で花開くはずだった幸運のシンボル五弁のライラックは、アーモンドアイの次元の異なる走りにもぎとられてしまう。
オークス(G1、芝2400メートル)では常に先着してきたリリーノーブルに逆転されての3着。秋華賞(G1、芝2000メートル)はトライアルを使えずぶっつけで臨み9着に惨敗。明らかに調整不足だった。
こうして2歳デビューから3歳クラシックの走りを終えたラッキーライラックは休養に入り、今年の2月、中山記念(G2、芝1800メートル)で競馬場に戻ってきた。松永幹夫調教師は「(日程の決まった秋華賞と異なり)今回は馬の状態に合わせてレースを考えることができた。中身が全然違う」と復調をアピールした。