JRA天皇賞・春(G1)【1週前追い切り】エタリオウ「迷走」の予感!?「相変わらず真面目に走らない」試行錯誤も……
28日に京都競馬場で行われる天皇賞・春(G1)。各馬が虎視眈々と平成最後のG1タイトルを狙い1週前追い切りを行っていた最中、本命視が予想されたシャケトラの故障・安楽死処分に競馬界が揺れた。
替わって中心に浮上したのが、昨年の菊花賞馬フィエールマン(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。
美浦のウッドコースで1週前追い切りを行ったフィエールマンは5ハロン65.5秒、ラスト12.6秒を記録。時計に派手さこそなかったが、そこは「時計が速くなりすぎないように気をつけながら」とのこと。
最後の直線では併せ馬2頭を瞬時に置き去り。ここ4戦連続で上がり3ハロン最速となる極上の切れ味を見せつけた。
年明け初戦となった前走のAJCC(G2)では2着。しかし、中間に熱発するアクシデントがあった。その点、今回は順調そのもの。手塚調教師も「今回は菊花賞同様に非常にいい感じ」と手応えを感じている。
1月以来のレースとなるが、もともと間隔を開けて結果を残してきた馬。最終追い切りの動きも然ることながら、ゴールデンウイーク中の関西輸送がカギを握りそうだ。
一方、今や「現役最強の1勝馬」と呼ばれるエタリオウ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)は、未だ試行錯誤が続いているようだ。
待望の2勝目のため”負け癖”克服へ、2週前追い切りでは浅めにブリンカーを着用。だが、格下の併せ馬になんとか先着。栗東のCウッドで6ハロン85.5秒、ラスト12.2秒をマークしたが「どんな反応をするか見たけど、相変わらずそんなに真面目に走らないね」と友道調教師は渋い顔だ。
同じく栗東のCウッドで行った1週前追い切りではM.デムーロ騎手が騎乗し、前と後ろに併せ馬を置く実戦形式の追い切りだったが、結果は併入。ラスト11.7秒とさすがの切れを見せたが、課題はやはり気性面だ。「京都3200メートルは合っている」と力を込めた友道調教師。実力は誰もが認めるところ。欲しいのは勝利だ。