JRAマイラーズC(G2)「見限り早い」ケイアイノーテックにまだ期待。芝のマイル戦で復活か
阪神C(G2、1400メートル)で陣営は距離短縮を選択も結果は6着。ダイアナヘイローとミスターメロディの行った行ったの決着で差すには不利な展開だった。ただし、タイム差が0.8秒だったのも事実。前走の根岸S(G3、ダート1400メートル)では初ダートにチャレンジ。母ケイアイガーベラはダート重賞を2つ勝った名牝だったからだ。しかし、10着の惨敗。タイム差は1秒2もあり、勝負にならなかった。
NHKマイルC以後の試行錯誤で判明したことは、ケイアイノーテックが力を発揮できるのは芝のマイル路線ということ。今回、芝のマイル戦に帰ってきた。
レッツゴードンキは成長途上にありながら本質的には距離不向きな桜花賞を潜在能力の高さで勝ち、以後短距離路線で活躍しているとすれば、ケイアイノーテックは成長途上にありながら距離適性の高いNHKマイルCを潜在能力の高さで勝ったが、現在も成長途上であるためまだ結果を出せていないと見ることはできないだろうか。レッツゴードンキが2つ目の重賞を勝つまでに2年近くかかったように、ケイアイノーテックを史上最弱のG1馬と断定するのは早計だろう。
距離短縮やダート戦は良い経験になったはず。約半年振りのマイル戦で勝ち負けはともかく、見せ場たっぷりのレースができれば可能性は失われていない。NHKマイルCの末脚は鋭く、フロックで勝ったわけではない。やがては2つ目の重賞、あるいは2つ目のG1制覇を期待したくなる。
今回の鞍上はA.シュタルケ騎手。アーリントンC(G3、芝1600メートル)では7番人気のカテドラルを2着に持ってきた。ケイアイノーテックの新しい一面を引き出してくれるかもしれない。NHKマイルC以来ずっと手綱を取ってきた佑介騎手はNHKマイルCで6着だったパクスアメリカーナに騎乗予定。それも競馬だ。