JRA天皇賞・春(G1)「キャリア抜群」クリンチャー×三浦皇成でいよいよ? チャンス十分な理由

 28日、天皇賞・春(G1、芝3200メートル)が行われる。5歳以上馬の代表と言えるのがクリンチャー(牡5歳、栗東・宮本博厩舎)。昨年3着という実績を持つが、今年はどうなのか。検討してみよう。

 クリンチャーは競馬ファンを何度も驚かせてきた。3歳時、キセキが1番人気だったすみれS(オープン、芝2200メートル)を7頭立ての5番人気で優勝すると、皐月賞(G1、芝2000メートル)に乗り込み13番人気ながら4着に好走。秋はセントライト記念(G2、芝2200メートル)で9着に敗れ、菊花賞(G1、芝3000メートル)では10番人気だったがキセキの2着に好走した。

 明け4歳となった昨年は京都記念(G2、芝2200メートル)から始動。4番人気とそれなりに支持されたが、相手は同世代のダービー馬レイデオロ、皐月賞馬アルアイン、秋華賞馬ディアドラ、エリザベス女王杯馬モズカッチャンと錚々たるG1馬。苦戦も予想されたが得意の道悪だったこともあり、アルアインとレイデオロを差し切った。

 馬主の前田幸治氏は凱旋門賞挑戦を決断。京都記念までは藤岡佑介騎手が主戦だったが、以後のレースは武豊騎手が騎乗することが発表された。続く国内戦は阪神大賞典(G2、芝3000メートル)で3着、武豊騎手が騎乗停止になってしまったため三浦皇成騎手が手綱を取った天皇賞・春でも3着と長距離適性を示した。

 結果を出せなかった凱旋門賞遠征後は有馬記念(G1、芝2500メートル)で15着、今年の日経賞(G2、芝2500メートル)で7着と2戦を消化した。帰国後3戦目の天皇賞・春が大目標。昨年の菊花賞1、2着馬であるフィエールマンとエタリオウの2強、あるいは菊花賞3着のユーキャンスマイルも含めた3強オッズが形成されそうだが、5歳馬クリンチャーは4歳馬勢に太刀打ちできるのだろうか。

「天皇賞・春は菊花賞で好走した4歳馬が人気になりがちですが、この10年で優勝した4歳馬は3頭しかいません。菊花賞はキレ味だけで勝てても、天皇賞・春では底力が要求されるためキャリア豊富な5歳、6歳のほうが強い傾向があります。菊花賞を勝ったサトノダイヤモンドがスタミナあふれるキタサンブラックに負けたのがいい例でしょう。キタサンブラックは3歳時に菊花賞を勝ち、4歳で天皇賞・春を勝っていますが、もともとパワー自慢の馬でした」(競馬記者)

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