天皇賞・春(G1)「大波乱」ロードヴァンドールの”神逃げ”再び!? ヴォージュ逃げ宣言も「天才」横山典弘が主導権を握れる理由
しかし、例えそうなったとしてもロードヴァンドールは、イングランディーレのように”一人旅”に持ち込めるのだろうか。万葉S(OP)を逃げ切ったヴォージュ陣営からは、すでに「逃げ宣言」が飛び出しているが……。
「枠順からもレース序盤にハナを切るのがヴォージュになる可能性は高そうですが、中盤以降はわかりませんよ。
何故なら、ヴォージュが逃げ切った万葉Sは大逃げだったとはいえ、最初の1000m通過は61.6秒。それに対して、ロードヴァンドールは前走の阪神大賞典(G2)の1000mを59.3秒という、長距離戦ではあまりないハイペースで逃げているからです。
現にヴォージュは、阪神大賞典で逃げることができませんでした。
今回もペースが速くなるようなら、和田竜二騎手が無理をしない可能性は十分ありますよ。それに対してロードヴァンドールというか、横山典騎手は序盤をハイペースで飛ばしても、上手く残してしまうんですよね」(同)
そんな横山典騎手の”ハイペース神逃げ”が炸裂したのが、まさに昨日27日の青葉賞(G2)だ。
見事な逃げ切りでダービー切符を掴んだリオンリオンの1000m通過は59.9秒。稍重のコンディションを考慮すれば、決して楽なペースの逃げではない。
しかし、一度主導権を握れば独特の”シフトチェンジ”でペースをコントロールして最後まで持たせてしまうのが、横山典騎手が「天才」と呼ばれる所以だ。
実際に、2番人気ながら12着に大敗したウーリリの福永祐一騎手が「前も飛ばしていたので深追いせず……」とコメントしているのを筆頭に、多くの騎手たちが横山典騎手のペースに幻惑される結果となった。
これには元JRA騎手の安藤勝己氏も「しぶとさを活かしきる競馬で、こういったタイプにノリを乗せると上手い」と絶賛している。