【京王杯SC(G2)展望】JRA「超良血」トゥザクラウン覚醒の実力は!? 実績馬・復活の大器と激突
11日(土)に東京競馬場で開催される京王杯SC(G2、芝1400メートル)。優勝馬には春の5週連続G1開催の最後となる安田記念(G1)への優先出走権も与えられる。今年も春のマイル王決定戦への滑り込みを狙う馬たちがズラリと顔を揃えた。
今年は遅れてきた素質馬・トゥザクラウン(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)が注目を集めそうだ。
トゥザクラウンの父はキングカメハメハ、母は2001年のドバイワールドカップ(G1)で2着に入るなど活躍したトゥザヴィクトリー。全兄には有馬記念(G1)で2年連続3着し、重賞5勝をあげたトゥザグローリー、皐月賞(G1)、有馬記念でともに2着だったトゥザワールドがいる。
絵に書いたような良血ゆえにデビュー前、毎年のように絢爛豪華な超良血馬が集うノーザンファームでも『横綱』とまで称されていた。だが1番人気に支持された新馬戦で9着と惨敗。さらに、ノド鳴りが判明したため長期の戦線離脱を強いられてしまう。それから約9カ月後に復帰したものの思うように勝つことができず、伸び悩みを見せていた。
多くの競馬ファンからも”終わった馬”だと思われていたトゥザクラウン。だが、今年2月の4歳上1000万下(芝1400メートル)で、残り300m過ぎから先頭に立つと後続を突き放して勝利。2着に5馬身差を圧巻の走りを見せる。そして続く大阪ーハンブルクC(1600万下、芝1400メートル)でも、これまでの苦戦が嘘のように快勝。トントン拍子にOP入りを果たしている。
重賞初挑戦となるが、東京競馬場ではここまで2戦2勝。また今回の舞台である1400メートルのコースは、今年の2月に勝利した際、レコードに0秒1差まで迫る勝ち時計を叩き出すなど、高い適性を見せている。ここにきて才能が一気に開花した感のあるトゥザクラウン。勝利して大一番へと向かうことができるだろうか。