武豊「伝説」サンデーサイレンスを語る。軽め調教「藤沢流」の誕生、社台グループの大成功……世紀の大種牡馬がもらした革命
編集部
「吉田氏はサンデーサイレンスが成功した要因の1つとして、ファンの存在を挙げていますね。
というのも日本は世界最高の馬券大国として、競馬界に莫大な資金を提供しました。その結果、各レースの賞金が上がり、潤沢な資金を得ることができた吉田氏らオーナーブリーダーは、海外に良血の繁殖牝馬を買い求め、サンデーサイレンスを付けることができたわけです。
鼎談ではディープインパクトの母ウインドインハーヘアに関して『昔なら高くて手が出せなかった』と振り返っていますね。ファンが積極的に馬券を購入した結果、レースの賞金が上がり、資金を持ったオーナーが世界から良血馬を買い付けるという好循環が、日本競馬のレベルを大きく飛躍させたと分析しています」（同）
日本競馬に「革命」をもたらしたサンデーサイレンスが他界してから17年。それでもサンデーサイレンスの血を引く馬が勝ち上がらない日はないのではないだろうか。日本競馬の急速な発展と成功は、1頭の馬がもたらした大いなる血によって、今なお受け継がれている。