JRA宝塚記念(G1)キセキ「またまた2着」川田将雅「勝ち馬が強かった」 現役最強「逃げ馬」が苦しむほど際立つキタサンブラックの偉大さ
ただ現役時代G1を7勝したキタサンブラックだが、今回のキセキのように最初から最後まで先頭での逃げ切ったのは、実は3度しかない。4歳時の天皇賞・春とジャパンC、そして引退レースの有馬記念だ。
如何にG1での逃げ切りが難しいかを物語る事実だが、逆に3度も”偉業”を成し遂げたキタサンブラックは競馬史に残る名馬中の名馬といえるだろう。2年連続で年度代表馬に輝いたように、現役で頭一つ抜けた存在であることは必須といえる。
「自分の競馬はできていると思います。3着以下を突き放していますし、勝ち馬が強かったですね。返し馬でもお客様の期待を感じましたし、結果それに応えられず申し訳ありません」
今年の宝塚記念のレース後、そう悔しさを噛み殺した川田騎手。今回のキセキの走りは、また一層ライバルたちを警戒させるはずだ。果たして、逃げ馬の宿命と戦い続けるキセキが覇権を握る日は来るのか、それとも以前のように逃げること自体をやめてしまうのか。
もはや悲願になりつつある2度目のG1制覇へ。道のりは見た目以上に厳しいのかもしれない。