JRA「G3なら堅実」フロンテアクイーンの実力を測定
28日、札幌競馬場で行われるクイーンS(G3、芝1800メートル)にフロンテアクイーン(牝6歳、美浦・国枝栄厩舎)が出走する。昨年は2着に好走したが、今年は優勝できるのかどうか、探ってみよう。
フロンテアクイーンが重賞レースに初出走したのは、3歳初戦の菜の花賞(500万下、芝1600メートル)で2着になった後のクイーンC(G3、芝1600メートル)。500万下特別を勝てなかった馬が初重賞で2着に好走した。しかも、優勝したのは阪神JF(G1、芝1600メートル)の覇者であり、後にNHKマイルC(G1、芝1600メートル)を制するメジャーエンブレムだった。こうして、条件戦で勝てなくてもG3レースならば大物相手に好走するフロンテアクイーンのパターンが確立した。
これまで重賞レースを走ったこと16回、その内訳は【1・5・2・8】となる。参加したすべてのG1レースで凡走しているので、G1レースを除いた重賞実績は【1・5・2・3】となる。G2レースには2回参加してフローラS(G2、芝2000メートル)が4着、府中牝馬S(G2、芝1800メートル)が3着。フロンテアクイーンのG3、G2レースの実績はすばらしい。
昨年のクイーンSはディアドラの2着だったが3馬身の差があった。しかし、続く府中牝馬Sではディアドラに再び負けて3着だったものの着差は0.1秒(半馬身)に縮めた。しかも、2着は今年の宝塚記念(G1、芝2200メートル)を圧勝したリスグラシュー。重賞初制覇まであと一歩まで迫った瞬間だった。
悲願の重賞初制覇は今年に持ち越されたが、3月、ついに中山牝馬S(G3、芝1800メートル)を優勝した。続くヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)で15着に惨敗しているのは同馬にとってマイル戦は若干短かったと見るべきだろう。今年もここから府中牝馬Sを経て、秋の最大目標はエリザベス女王杯(G1、芝2200メートル)になる。6歳にしての初G1獲りに向けて好スタートを切れるのだろうか。