【重賞展望】秋競馬の開幕は今年から重賞に昇格した紫苑S(G3) 主役はオークス3着ビッシュも、夏に実力を付けてきた「上がり馬」に注目!
秋競馬の開幕は、今年からG3に昇格した秋華賞トライアル・紫苑S(G3)が飾る。
OPだった昨年までは条件戦と大差ない低調なメンバー構成だったが、重賞になり優先出走権も3着まで拡大された今年はまずまずのメンバーが集結。ここに当初出走が予定されていたメジャーエンブレム(故障で年内絶望)がいればと思わざるを得ないが「無事これ名馬」いない馬に思いを馳せても仕方がない。
見方を変えれば、三強の一角崩れたことは、春のリベンジを果たさんとする馬たちにとっては好都合。この紫苑Sにも虎視眈々と最後の一冠を狙う馬たちが集まった。
中でも主役を張るのは、オークス3着馬のビッシュ(美浦・鹿戸厩舎)だ。
春はトライアルのフローラS(G2)で5着に敗れたものの、1番人気で上がり最速の末脚。本番のオークスでは、その素質を如何なく発揮してシンハライト、チェッキーノに続く3着に滑り込んだ。
今回はそれ以来のレースとなるが、管理する鹿戸調教師は「夏場は牧場でしっかりと英気を養ってきた。もともとが仕上がりの早い馬だし、中山も2勝目を上げた舞台だから、何の心配もない。秋華賞が楽しみになるような走りを期待したい」と自信を持って挑む。
久々とはいえ、このメンバーで無様な競馬はできない。リーディング独走中の戸崎圭太騎手と新コンビを組めたのも大きい。重賞初制覇をここで飾って、堂々と本番へ挑みたいところだ。