天皇賞・秋(G1)「その強さに震えた」女王アーモンドアイ圧勝! ルメール騎手「物凄い反応でした」歴史的一戦で絶対王者の証明
絶対女王は、やはり絶対女王だった。
27日、東京競馬場で行われた天皇賞・秋(G1)は、単勝1.6倍の1番人気アーモンドアイ(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。最後の直線で後続を突き放す様は、まさに女王の貫禄を十二分に見せつける走りだった。
G1馬10頭が集った史上稀に見る超豪華メンバー。それでも、“役者”が違った。16頭立てで行われた芝2000mのレース。スタートからアエロリットが軽快に飛ばす流れは、2番手スティッフェリオは競り掛けなかったことで1000m通過が59.0秒という、例年よりも遅いペースとなった。
先頭はアエロリット、2番手にスティッフェリオ、サートゥルナーリアはそれらを見るような形で、この日は早めの競馬。そこに4コーナーで復活を懸けるダノンプレミアムが並び掛け、その直後にアーモンドアイが迫ってきた。
最後の直線を迎え、粘り込みを図るアエロリットだったが、そこにサートゥルナーリアとダノンプレミアムが襲い掛かる。しかし、そこで最内を突いたのがアーモンドアイ。「内ラチにスペースがあった。アーモンドアイは物凄い反応でした」とC.ルメール騎手が振り返った通り、一気に抜け出すと、最後は後続を突き放す圧巻の走りだった。
「今年の天皇賞・秋は超豪華メンバーということもあって、現役No.1を決める一戦と見られていましたが、さすがは昨年の年度代表馬アーモンドアイ。ライバルに一枚も二枚も差を見せつける、文句ない走りでしたね。
前走の安田記念(G1)ではスタート直後に致命的な不利を受けての3着と悔しい結果でしたが、今日はその鬱憤を晴らすような勝利。国内で彼女を負かせる馬はいないかもしれません。それくらいの圧勝劇でした」(競馬記者)
勝ちタイムの1:56.2は、トーセンジョーダンが持つレコードに0.1秒差に迫る好タイム。レース後、ネット上のファンからもSNSなどを通じて「アーモンドアイ強過ぎ!」「見てて気持ちのいいレース」「震えた……」など、歴史的な一戦に興奮が抑えきれない様子だった。
異次元のパフォーマンスに「アーモンドアイ」は、一瞬にしてトレンド1位に突き抜けた。
これで主戦のルメール騎手は、昨年の天皇賞・秋から天皇賞・春を挟む3連覇。「平成の最後の天皇賞を勝ちましたし、令和最初の天皇賞を勝つことが出来て嬉しい」と喜びもひとしおだ。
アーモンドアイは今後、連覇の懸かるジャパンC(G1)や12月の香港国際競走などが候補に挙がっている。
「一番大事なのは馬。今日はアーモンドアイが能力を示してくれて、みんなが嬉しかったね」
強い馬が強いレースを見せる。まさに競馬の醍醐味が凝縮されたようなレースだった。