C.ルメール騎手「圧勝できる」一転、マカヒキがニエル賞快勝も格下苦戦に関係者苦笑い……凱旋門賞に向けて黄色信号もメディアが「ベタ褒め」する理由とは
小頭数のため、ペースは上がらない淡々とした流れ。鞍上C.ルメール騎手もマカヒキをドーハドリームの後ろにつかせて、しっかりと折り合いを付けている。その隊列は500mを誇る最後の直線に入っても変わらない。逆に言えば、ルメール騎手が軽く促してはいるが、マカヒキが前に取り付いて行かない姿が目立った。
形勢が変わり始めたのは、400mを切ってから。まず2番手にいたドーハドリームが先頭のミッドタームを捕らえに掛かる。マカヒキは差を詰めているものの変わらず3番手。残り300mで完全に3頭のマッチレースになったが、まだマカヒキに春のような軽快な伸びが見えない。
一瞬、嫌な予感がした。だが、残り200mを切ったところで、ようやくマカヒキが先頭に並びかける。最後はムチも入り、しっかりと追われてクビ差抜け出したところがゴールだった。
内容は”辛勝”もルメール騎手は、「道中はとてもリラックスして、直線で反応が良かった。ラスト200mはむっちゃ速かった。内の馬がしぶとかったが、ゴールまで頑張った。簡単に勝ちました。次はもっと良くなる。凱旋門賞が楽しみ」とあくまで強気のコメント。
友道調教師も「休み明けにしては、いい競馬だったと思う。今日の課題は、久々の競馬を経験すること。一回使ったことで、さらに良くなってくると思う」と順調さを強調しているが、なんとも不安の残る内容だったことは否めない。
ルメール騎手の「多分、ニエル賞で3馬身、4馬身、5馬身……(突き放すことが)できると思います」といった戦前の言葉はどこにいってしまったのか。