ジュエラーのローズS(G2)大敗の真相究明「桜花賞馬はもう終わったのか」張り巡らされる「煙幕」秋華賞に向けての「戦い」はすでに始まっている
結果を受けデムーロ騎手、そして藤岡調教師ともに最大の敗因は「重馬場」であると述べている。
確かにこれまでの調整過程や最終追い切りを見た限り、故障明けながらジュエラーの仕上がりは決して悪くなかったように映った。むしろ、余裕残しのシンハライトよりは仕上がっていたというのが各メディアの見解だった。
その上で不可解な大敗となれば「雨」に原因を求めるのも当然か。しかし、実際はどうだろうか。
ジュエラーの半姉にあたるワンカラット(父ファルブラヴ)は短距離戦線で活躍した名牝だが、重馬場でオーシャンS(G3)を快勝している。半姉ベアトリッツ(父ディープインパクト)にしても3勝の内、2勝はぬかるんだ馬場で挙げたものだもう一頭の出世馬で半姉のサンシャイン(父ハーツクライ)にしても、唯一重賞で好走したのは稍重の愛知杯(G3)の2着している。
従って父は異なるが、兄弟の戦績を見た限りジュエラーが雨を苦手とすることに関しては、疑問符を付けざるを得ない。
ならばジュエラーの父ヴィクトワールピサに焦点が当たるが、本馬の世代が最初となるため、まだサンプル数に限りがある。しかし、それでも出世頭の本馬を除いたパールコード、ナムラシングン、ジョルジュサンク、アジュールローズといった獲得賞金上位4頭は、すべて「稍重以上で勝利経験」を持っていた。