JRAマイラプソディ武豊「ただ走らなかった」共同通信杯(G3)単勝1.5倍も4着完敗……皐月賞(G1)に不安

 完敗……。そう述べる他ない敗戦だった。

 16日、東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は、3番人気のダーリントンホール(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)が優勝。一方、単勝1.5倍の大本命に推されたマイラプソディは4着に敗れた。

「2着馬との戦いでしたね。馬がファイトしてくれてよかったです」

 9頭立てで行われた、芝1800mのレース。勝利騎手インタビューでダーリントンホールの鞍上・C.ルメール騎手がそう振り返った通り、最後はビターエンダーとの壮絶な叩き合いだった。結果はハナ差、F.ミナリク騎手も必死の激を飛ばしたが、最後は3年連続リーディングジョッキーが貫禄を見せつけた。

 一方、そんな1、2着の競り合いから離れること4馬身……“蚊帳の外”でキャリア初の敗戦を喫したのが、武豊騎乗の大本命マイラプソディだった。

 ここまでデビュー3連勝。それも、すべて単勝1倍台での完勝。今年の3歳クラシック路線は、昨年の2歳G1を制したサリオス、コントレイルが中心といわれているが、マイラプソディは「3強」を形成できるだけの大器と見られていた。

 しかし、後方から最後の直線で馬場コンディションの良い外へ持ち出されたマイラプソディだったが、そこからの伸びが一息……。最後はフィリオアレグロとの3着争いに敗れる形となり、4着でレースを終えた。

「うーん、雨の影響で稍重と微妙なコンディションでしたが、思ったよりも弾けませんでしたね。武豊騎手からすれば、前でダーリントンホールとビターエンダーが叩き合いになったこともマイナス要素だったと思います。

上がり3ハロンはメンバー2位タイの34.3秒でしたが、勝ったダーリントンホールが中団やや前から34.1秒で上がっていますので、今日は完敗という他ないですね。中間では自己ベストを更新するなど、かなりいい時計が出ていましたし、状態は良いように見えたんですが、今日は展開も向きませんでした」(競馬記者)

 この結果には、武豊騎手も「走らなかった。具合も良さそうだったけど、ただ走らなかった。馬場も関係ないけど、展開も向かなかったとはいえ……」と絞り出すのが精一杯。今後は皐月賞(G1)に直行する見通しだが、不安の残る内容となってしまった。

 

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