【徹底考察】毎日王冠(G2) ロゴタイプ「モーリスを撃破した新マイル王の『真の実力』は?【血統】が語る安田記念の勝利の必然性とは」
【血統考察】
安田記念を勝つまでは朝日杯FSと皐月賞の中山でG1を2勝。他にもロゴタイプの戦績を振り返れば、安田記念で軽視されたことは当然か。
しかし、そういった戦績や馬の特徴から良くも悪くも隔離された「血統」という分野において、ロゴタイプは決して軽視できる存在ではなかった。どうしても小回りで好走が目立った父ローエングリンのイメージが先行するが、その父シングスピールからは数少ない産駒の中で安田記念を勝ったアサクサデンエンがいる。
さらにシングスピールの母Glorious Songは世界的な超良血馬で、マイル王タイキシャトルの父Devil’s Bagの全兄弟だ。「Glorious Songの血統×サンデーサイレンス系」という広い意味では、ダノンシャンティ(NHKマイルC)やヴィルシーナ(ヴィクトリアマイル連覇)、全兄弟のDevil’s Bag×サンデーサイレンス系ではストレイトガール(ヴィクトリアマイル連覇)が東京のマイルG1を勝利しており、ことヴィクトリアマイルに限っては4連覇中である。
従って、ロゴタイプが安田記念を勝ったことで、さらに「Glorious Songの血統×サンデーサイレンス系」の東京マイルG1への相性の良さが証明された形となったということだ。
父ローエングリン自身はG1を勝てなかったこともあって、種牡馬として成功しているとは言い難いが、母カーリングは仏オークスや、日本からダンスパートナーが挑戦したヴェルメイユ賞を勝ち、ジャパンCにも挑戦した名牝。シングスピールとの組み合わせは、世界でも有数の良血だ。ロゴタイプという後継種牡馬の出現は、数年後の日本競馬に大きな意味をもたらすかもしれない。