JRA高松宮記念(G1)「最有力」グランアレグリアに3つの死角! 圧倒的パフォーマンスも気になる陣営の「事情」
昨年の桜花賞馬、グランアレグリア(牝4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が、29日(日)に中京競馬場で開催される高松宮記念(G1)に出走する。
『netkeiba.com』の事前オッズでは僚馬タワーオブロンドン、ダノンスマッシュと並び3強の様相。初の6ハロン戦で生粋のスプリンター相手にどんな走りを見せてくれるのだろうか。
鞍上はデビュー戦から手綱を取ってきたC.ルメール騎手から池添謙一騎手への乗り替わりが決まっているが、池添騎手は代打騎乗には定評があり心配無用だろう。また前走の勝ちっぷりに加え、1週前の追い切りでも好時計をマークするなど、G1・2勝目に向け態勢は整いつつある。
上位人気が確実視されるグランアレグリアだが、あえて3つの“死角”を挙げておきたい。
1つ目は、この春の「ローテーション」だ。1月に行われた『JRA賞授賞式』でサンデーレーシングの吉田俊介代表は、グランアレグリアの春のローテーションについて「高松宮記念→ヴィクトリアマイル→安田記念」の短距離G1路線を歩むことを明言。
これまで間隔を空けて使ってきた同馬が2か月半の間で3走することに不安を覚えるファンも多いだろう。初戦のここは先を見据え、余力残しで臨む可能性も十分考えられる。
2つ目の死角は「1200m未経験」という点だ。
デビューから5戦連続でマイル戦を使われてきたグランアレグリア。前走の阪神C(G2)で初めて1400mに距離を短縮。初距離にもかかわらず強い競馬を見せたが、今回はさらに1ハロン短縮していきなりのG1に挑む。
同馬にとって初のスプリント戦ということもあり、独特の乱ペースに戸惑う可能性は考えられないだろうか。
過去4年の高松宮記念で刻まれた前半3ハロンの通過タイムを調べると、2016年から順に32秒7、33秒8、33秒3、33秒2。平均すると33秒2前後となる。一方、グランアレグリアが経験した前半3ハロンの通過タイムは過去2走の33秒9が最速だ。
もし例年通りの“高松宮記念ペース”になれば、グランアレグリアにとって未知のラップを刻むことになる。最大の武器であるスピードが仇となる可能性も頭に入れておきたい。
3つ目の死角は「ディープインパクト産駒」であることだ。