JRA日経賞(G2)エタリオウと初コンビの岩田康誠騎手に要注目!! まだまだ息子には負けられない!?
単勝オッズ1.6倍という断然の1番人気に支持されたキセキが敗れる波乱となった22日(日)の阪神大賞典(G2)。勝ち星を挙げたのは、岩田康誠騎手騎乗のユーキャンスマイルだった。
このレースを見ていた記者は岩田康騎手の騎乗ぶりについて、「あの乗り方は息子(岩田望来騎手)にはできないね。親父さん、まだまだ腕は落ちていないよ」と絶賛する。
パトロールビデオを見ると、内ラチ沿いを追い込むタイセイトレイルと、その外から交わして前に出ようとするキセキの間にある、1頭分の狭いスペースに入り込み、巧みに馬群から突き抜けての勝利である。若手時代に地方競馬で磨いた技術は、息子と同じレースに乗るようになった今でも全く衰えていない。
今年はデビュー2年目の次男、岩田望騎手が19勝で全国リーディング9位に入るなど、活躍が目立っている。父の岩田康騎手は現時点では18勝で、勝ち星では息子の方が上回る。
だが今月に入り、フィリーズレビュー(G2)をエーポスで制し、更にユーキャンスマイルで阪神大賞典を優勝と、2週連続で重賞勝利を決めている。一方、息子はまだ重賞勝利がない。重賞レースでの存在感は、まだまだ父親の方が上と言うべきか。
その父親、岩田康騎手は今週も重賞レースでその存在感を見せつけてくれそうだ。28日(土)の日経賞(G2)では、エタリオウ(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)と初めてのコンビを組む。
2018年の日本ダービー(G1)で4着、菊花賞(G1)で2着、昨年の天皇賞・春(G1)で4着に入るなど、G1でも掲示板に入る実績を持つエタリオウだが、通算成績は【1・7・0・7】。「最強の1勝馬」などという、嬉しくない称号を持つ馬でもある。
日経賞は昨年も出走して2着。そんな勝ち切れない馬の手綱が岩田康騎手に回ってきた。勢いのある鞍上がエタリオウに2勝目をもたらすことができるのか、要注目の一戦となりそうだ。
エタリオウは昨年の有馬記念(G1)以来の出走となるが、先月23日(日)から時計が出ている。栗東の坂路、CW、ポリトラックなどで乗り込まれ、先週19日(木)までに出た時計は9本。乗り込み量は十分で、ここまでの調整過程は順調だと考えていいだろう。
『netkeiba.com』の予想単勝オッズは4.2倍で2番人気となっている。果たして、今回こそはファンの期待に応えて2勝目を挙げることができるだろうか?
エタリオウを管理する友道調教師と岩田康騎手の組み合わせで思い出すのは、2008年の天皇賞・春を制したアドマイヤジュピタではないだろうか。G1勝ちのあるコンビが挑むエタリオウの「2勝目」に期待したい。