JRA「ユーイチ!事件」川田将雅VS北村友一、高松宮記念(G1)で1年越し決着の時!? 新型コロナウイルスの「数奇な運命」に導かれた2人
1年越しのリベンジへ、舞台は整ったか。
29日、中京競馬場で行われる高松宮記念(G1)。北村友一騎手が鞍上を務めるダイアトニック(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)は2枠3番の絶好枠に入り、待望の初G1制覇へ俄然ムードが高まっている。
昨年の高松宮記念は北村友騎手にとって、まさに「悪夢」そのものだった。
騎乗したダノンスマッシュは京阪杯(G3)、シルクロードS(G3)を連勝中。日本がアジアに誇る「龍王」父ロードカナロアが歩んだ軌跡と重ねたファンは、本馬を1番人気に支持した。
しかし、結果は最後の直線で伸びを欠いての4着……それも3コーナーで内側に斜行したとして、過怠金10万円の処分を受ける、北村友騎手にとっては踏んだり蹴ったりの結果に終わってしまった。
ただ、“悲劇”はそれだけで終わらない。ダノンスマッシュ陣営は高松宮記念の結果を踏まえ、新たな鞍上に川田将雅騎手を抜擢。川田騎手が結果を出したこともあり、以後、北村友騎手と「次期スプリント王」と目されたダノンスマッシュは完全に袂を分かったまま今に至っている。
「実は、北村友騎手のダノンスマッシュが斜行した際に不利を受けたのが、川田騎手のアレスバローズ。レース後、川田騎手は『あれでは競馬になりません。(馬が)かわいそうでした』と憮然とした表情でした。
その後、乗り替わりを決めたダノンスマッシュの新鞍上が川田騎手。北村友騎手にとっては、なんとも皮肉な結果になってしまいました」(競馬記者)
ただ、これだけなら乗り替わりが常となる昨今の競馬界では珍しくない話だ。しかし、北村友騎手と川田騎手の“因縁”は、新型コロナウイルスの影響で強いられた無観客競馬を舞台に「再燃」する。