JRAオークス(G1)武豊が、川田将雅が、ルメールが……デアリングタクト二冠達成の「裏」に垣間見えた“絶対王者”の恐ろしさ
「強い競馬をしてくれた馬に助けてもらったと思います」
24日、東京競馬場で行われたオークス(G1)は、1番人気のデアリングタクト(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)が63年ぶりとなる無敗二冠を達成。史上初の無敗・牝馬三冠に大きく前進し、主戦の松山弘平騎手もホッと胸を撫で下ろした様子だった。
今年のオークスのゴール前は、ただただデアリングタクトの強さが際立ったレースだった。
だが、松山騎手が「スタートも良かったので、ある程度中団のポジションが取れそうだなと思ったんですが、結構内目の(ポジション)争いが厳しくて……」と振り返った通り、それまでの「過程」は決してスムーズなものではなかったようだ。
今回、2枠4番と内目の枠からのスタートだったデアリングタクト。単勝1.6倍の大本命馬であることを考慮すれば、他馬のマークが厳しくなる難しい枠だったと述べていいだろう。
スタート後、即座にインコースに潜り込み、理想通りの中団のポジションを取れた松山騎手とデアリングタクトだったが「アクシデント」はすぐにやってきた。