JRAマーメイドS(G3)藤田菜七子4着にオーナー称賛。陣内孝則「重賞最高着順」も、「G1制覇」を逃していた過去も……
14日、阪神競馬場で行われたマーメイドS(G3)は7番人気サマーセントが50キロのハンデを活かして、格上挑戦ながら初重賞制覇を飾った。2年連続で軽ハンデの人気薄が優勝中の荒れるレースは今年も健在の結果となった。
その一方、同じく格上挑戦の軽ハンデ馬ながら4番人気に支持された藤田菜七子騎手のナルハヤ(牝6歳、栗東・梅田智之厩舎)は馬券圏まであと一歩の4着に敗れた。
ハナを切り、前半1000mの通過が60秒8という絶妙なペースで単騎逃げに持ち込んだナルハヤ。前走のパールS(3勝クラス)は良馬場で61秒3のペースで逃げて2着に粘りこんだのだが、今回は稍重ながらも4キロ軽い51キロのハンデだったことを考えれば、理想のペースとも捉えられるだろう。
残り100mまで先頭をキープし、重賞制覇を目前にするも2番手からレースを進めたサマーセントらに交わされてしまい4着。藤田騎手は「自分のリズムで運べました。よく粘って、頑張ってくれました」とコメントした。
ナルハヤの馬主で、俳優としても知られる陣内孝則氏は『スポニチ』の取材に「4着に敗れはしましたが、菜七子ちゃんが理想的な騎乗をしてくれてナルハヤも頑張ってくれました」と健闘を称えた。
過去に2度重賞挑戦をしている陣内氏。今回、24年ぶりの重賞挑戦だったが、初制覇は次回へ持ち越しとなった。
「自己条件は3勝クラスのナルハヤですが、オープン入りもすぐに果たせるのではないでしょうか。マーメイドSの走りを見る限り、重賞戦線でも活躍が期待できそうですね。
何より、陣内孝則さんと藤田騎手のコンビという話題性がいいですね。キタサンブラックは北島三郎さんと武豊騎手という演歌界と競馬界を代表する組み合わせで話題となりました。また、藤田騎手が初重賞制覇を飾ったコパノキッキングも、Dr.コパこと小林祥晃さんの所有馬でしたので、次は陣内さんの馬で重賞制覇に期待したいですね」(競馬記者)
陣内氏にとってマーメイドSの4着が重賞における最高着順。だが、過去に紙一重でG1制覇を逃しているエピソードがある。
2016年に『ダウンタウンなう』(フジテレビ系列)に出演した際、「所有馬で2億円くらい稼いだ」と明かした陣内氏。さらに、08年の天皇賞・春(G1)勝ち馬のアドマイヤジュピタの母ジェイズジュエリーも現役時代に所有していた。その縁もあり、初年度から2年続けて産駒を購入していたが、2頭とも結果が出なかった。