【徹底考察】JBCクラシック(G1) アウォーディー「ダート界に突如として現れた最強のチャレンジャー『現王者』コパノリッキーとの力関係は?」
ただ、その一方で日本テレビ盃では3着以下に5馬身、アンタレスSでも3着以下に3馬身差をつけており、その能力が一級品であることに疑いの余地はないだろう。
【血統診断】
本馬が昨年のシリウスS(G3)を勝つまで、ジャングルポケット産駒の重賞勝利はすべて芝コース。ジャングルポケット×サンデーサイレンスという配合にも、天皇賞・春(G1)を勝ったジャガーメイルや毎日王冠(G2)勝ちのエアソミュールなど芝の一流馬ばかりだ。
ただ、凱旋門賞馬トニービンを父に持つジャングルポケットの産駒の中で、何故アウォーディーだけがダートで活躍しているのかということに関しては、血統的にはある程度の答えが見えている。
例えば、父ジャングルポケットの母父Nureyevと母ヘヴンリーロマンスの母父Sadler’s Wellsは、1999年の凱旋門賞(G1)で2着なったエルコンドルパサーの血統にも含まれている。そして、そのエルコンドルパサー自身は芝ダート兼用で種牡馬としても菊花賞馬のソングオブウインドを送り出す一方で、ダート王のヴァーミリアンが代表産駒となっている。
さらに父ジャングルポケットの母父Nureyevと母ヘヴンリーロマンスの父サンデーサイレンスの組み合わせでは、ドバイワールドカップ(G1)で2着したトゥザヴィクトリーに、ダート王にして本馬のライバル・コパノリッキーを輩出したゴールドアリュールなどダートの超一流どころが名を連ねているのだ。