JRA丸山元気「終わってみたら強かった」”越後” のレパードS(G3)を”ケンシンコウ”と初重賞勝ち! 藤田菜七子に兄弟子の意地見せた!?
9日、新潟競馬場で行われた3歳ダート重賞・レパードS(G3)は丸山元気騎手の7番人気ケンシンコウ(牡3、美浦・小西一男厩舎)が優勝。2着にミヤジコクオウ、3着にブランクチェックが入った。川田将雅騎手の1番人気デュードヴァンは好位から伸びを欠き、4着に終わった。
15頭立てのレースに重賞勝ち実績のある馬の出走はなく、ユニコーンS(G3)で2着のデュードヴァンが押し出される格好の1番人気。過去10年のレパードSで最多5勝と、抜群の相性を誇るジャパンダートダービー(G1)からの参戦も、5着のミヤジコクオウのみ。単勝オッズ一桁台の馬が4頭いたように、波乱の予兆も少なからずあった。
勝敗の決め手となったのは、丸山騎手の強気のポジション取りだろう。
この日の新潟は藤田菜七子騎手が9R驀進特別(2勝クラス)をトーホウレジーナ、12Rの1勝クラス(芝1400m)をアルピニズムでそれぞれ勝利して2勝と大活躍を見せた。
好調な後輩に対し、丸山騎手としても兄弟子としての意地を見せることが出来た会心の勝利だったといえるだろう。
スタートしてすぐにハナを主張したのはタイガーインディ。1枠1番から好発を決めたケンシンコウは一旦2番手につけるもペースは緩めない。そのまま競り合う格好となりながらも強気に先頭を奪い取った。
丸山騎手の技ありが光ったのはここからだ。
1000m通過が1分0秒6の快ラップを刻むと一旦、息を入れて脚を溜めた。ペースが緩んだことで、後続が押し上げてきたタイミングで再加速。追走していた馬は脚色が鈍り、後ろの馬には早々とムチが入った。
一見、早仕掛けに思えるスパートも脚色は衰えない。
地力のあるミヤジコクオウが、懸命に差を詰めようとするもケンシンコウの影を踏むまでには至らす。終始、セーフティーリードを保ったまま、新潟の長い直線を先頭で駆け抜けた。