JRA横山武史「ベタ惚れ」エフフォーリアはメジロライアンの再来!? 父・横山典弘を作り上げた名馬と、管理する調教師たちの「奇妙な共通点」とは
23日、札幌競馬場で行われた新馬戦(芝2000m)は、1番人気のエフフォーリア(牡2歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が優勝。最後の直線で早め先頭に立つと、2番人気エスコバルとの競り合いを制して単勝1.4倍の人気に応えた。
「調教通り走れば、絶対に勝ち負けになると思っていました」
1週前追い切りで、2歳馬ながら同日の札幌記念(G2)に出走したトーラスジェミニに先着するなど、併せ馬では負け知らずだったエフフォーリア。それだけに鞍上の横山武史騎手の期待も相当なものだったようだ。
「どういう競馬をすれば勝ち負けになるか、考えて乗った」と初戦から“負けられない戦い”を制し、その口調もいつになく滑らかだったという。
「2着エスコバルとの着差は3/4馬身差でしたが、着差以上にスケールを感じる走りでした。
レース後に横山武騎手が『これまでは調教では良い所しか見えなかったけど、実戦で課題も見つかった』と話していた通り、まだ粗削りな部分もありますが鹿戸(雄一)調教師も『八分くらいのデキ』と言っていましたし、騎手も『その分、成長する余地がある』とかなり高い評価を与えていましたよ」(競馬記者)
今夏、函館リーディングを獲得し、札幌に舞台を移してもリーディングジョッキーのC.ルメール騎手と熾烈な争いを繰り広げている横山武騎手。デビュー3年目ながら61勝は、堂々の関東リーディング。「今、一番乗れている若手」と述べても決して過言ではないだろう。
そんな横山武騎手が次に目指すのは、G1勝ちの勲章に違いない。
昨年の日本ダービーでG1初騎乗を果たし、今春はフローラS(G2)で重賞初制覇。自身が常々目標と語る偉大な父・横山典弘騎手も同じようにデビュー3年目で重賞初制覇を飾り、5年目にはG1ジョッキーとなった。
その上で、この日デビュー勝ちを飾ったエフフォーリアは、横山武騎手にとって“大仕事”を目指すパートナーになるはずだ。
ちなみに今から31年前の1989年。横山典騎手が今の横山武騎手と同じ21歳の時に出会ったのが、メジロライアンだった。