「迷惑をかけて申し訳ない」マイルCS(G1)はミッキーアイルが乾坤一擲の逃げ切り!稀代の逃亡者が約2年半ぶりの美酒に酔うも浜中俊騎手は騎乗停止

浜中俊騎手(TEAM GRIPより)

 陣営の弛まぬ努力が実った瞬間だった。

 20日に京都競馬場で行なわれたマイルチャンピオンシップ(G1)は、3番人気のミッキーアイル(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)が逃げ切り、2014年のNHKマイルC(G1)以来、2つ目のG1タイトルを手にした。

 18頭中16番と外からの発馬だったが、抜群のスタートからしっかりとハナに立ち、レースの主導権を握ったミッキーアイル。最初は内側の隣にいたはずのネオリアリズムが、外から2番手を追走していることからも、如何にミッキーアイルが抜けたスタートを切ったのかがわかる。

 それを見るようにディサイファやイスラボニータが好位集団を形成し、中団にフィエロ、サトノアラジン、ヤングマンパワー。ロードクエストやマジックタイム、ガルバルディといった面々は後方から脚を溜めることを選択している。

 1000mの通過は57.5秒。明らかなハイペースだが、こういった速い流れで後続に脚を使わせて粘り込むのが、ミッキーアイルの真骨頂なのだろう。ラスト600mを切って最終コーナーを回っても、まだ馬なりのまま。先に手が動いたのは、マークするように2番手を追走していたネオリアリズムの方だった。

 最後の直線に入ると、ミッキーアイルとネオリアリズムが後続に3馬身以上のリードを築いてマッチレースを展開。このまま「行った行った」で決まるかと思われたが、いくら”マイペース”とはいえ1000mを57.5秒はさすがに速い。

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