ジャパンC(G1)は外国馬イラプトを侮ることなかれ「ディーマジェスティと互角」と判断した英大手ブックメーカーが見せる「不気味な動き」とは
道中5番手の好位を進んでいたイラプトだったが、第4コーナーから直線入り口の勝負所で、すぐ前を走っていたイトウが早々に”逆噴射”。馬群が凝縮している中で身動きが取れなかった同馬は、それに巻き込まれて大きくポジションを落とすと、内に殺到してきたライバルたちにあっという間に馬群の壁を作られてしまった。
ただ、イラプトはそこで終わらなかった。最後の直線で馬群を縫いながらしぶとく脚を伸ばした6着は、勝ったショウナンパンドラと0.3秒差しかない。実は、これは0.4秒差だったコンデュイットとウィジャボードを超える近年最高の「惜しい結果」である。
あれから1年。今年はエイシンヒカリが勝ったイスパーン賞(G1)で最下位になるなど散々なスタートだった。だが、こと「2400m戦」に限ってはキングジョージ6世&QESこそ5着に敗れたが、サンクルー大賞(G1)で2着、カナディアン国際S(G1)で1着としっかりと結果を残している。
その中でも特筆すべきが、前走のカナディアン国際Sだ。
1馬身差の2着に退けたダートマスは、今年のキングジョージ6世&QESの3着馬という強豪。アントニ・ダヴィ調教助手の「昨年より力をつけているので楽しみ」という言葉もまんざらではなさそうだ。
「重い芝に遅い時計が主流のフランス調教馬だけに、日本の馬場に対応できるのかが最大の課題でしたが、昨年のジャパンCの内容で一気に評価を高めています。
今年は日本馬がタレント揃いなだけに外国馬は”蚊帳の外”のような状態ですが、何よりも気になるのが週末の雨予報。ジャパンC当日も雨が予測されていますし、馬場が重くなって時計が掛かれば、イラプトにとって大きな追い風になることは間違いないでしょう」(競馬記者)
さらにもう一つ気になるのが世界主要ブックメーカーの内、イギリスの大手ウィリアムヒルの「不気味な動き」だ。