JRAジャパンC(G1)コントレイル「茨の道」待ち受ける!? 矢作師「デアリングタクトも出てくるということで」も…… 過去の3冠馬が避けられなかった明と暗
該当するのはシンボリルドルフのみだが、同馬は3着に敗れて有馬記念を優勝しているレアケース。また、3歳牡馬がジャパンCを3着以内に好走することはあっても、優勝した例は非常に少ない。
2011年ジャングルポケット、2010年ローズキングダム(1位入線したブエナビスタの2位降着による繰り上がり)、1998年エルコンドルパサーがいるが、いずれも3冠馬ではない。牝馬の場合は、2018年アーモンドアイ、2012年ジェンティルドンナが秋華賞からのローテーションで優勝と牡馬をリードしている。
初代無敗3冠馬であるシンボリルドルフ、2代目ディープインパクトでさえも3歳シーズンを無敗で終えることは叶わなかった。そういう意味では、もしコントレイルがジャパンCを優勝すれば、過去の3冠馬を超えられたといってもいいのかもしれない。
「例年ならともかくとして、今年はよりによって同じ無敗3冠馬であるデアリングタクトと戦わなくてはならないというのは厳しい条件です。また、比較的相性のいい有馬記念とは異なり、ジャパンCはルドルフさえ3着に敗れた舞台でもあります。これはディープインパクトルートではなく、ルドルフルートといえそうですね。
ただ、有馬記念ではなく直接対決を選択した陣営の気概には敬意を表したいです。強い馬同士の戦いに、盛り上がることは間違いないですから。コロナ禍の状況でなければ、おそらく徹夜待ちするファンが大勢いたでしょうね」(競馬記者)
秋華賞に直行したデアリングタクトに対し、コントレイルは神戸新聞杯を経由して菊花賞を制している。おそらく、ジャパンCを使えば年内休養が濃厚だろう。
だが、ジャパンCを優勝するようなら、その後の状態によっては有馬記念参戦もわずかながら残されていないだろうか。3冠とジャパンC、有馬記念すべてに優勝すれば、文句なしの史上最強3冠馬を名乗ることも可能なのだが、さすがにそれは欲張り過ぎかもしれない。