JRA【ジャパンカップ(G1)展望】アーモンドアイVSコントレイルVSデアリングタクト……3冠馬3頭による“夢”の共演が実現!
3強の最後は史上初となる無敗牝馬3冠を達成したデアリングタクト。秋華賞(G1)から中5週で最もゆとりがあるローテーションで大一番を迎える。秋3戦目のコントレイルに対し、こちらは2戦目で、お釣りがあるのはデアリングタクトの方か。
しかし、デアリングタクトも春は間隔を空けながら使っており、中5週が十分かどうかは走ってみないとわからない。秋華賞後は宇治田原優駿ステーブルで2週間ほど調整。今月4日に帰厩し、中間も意欲的に坂路を中心に追われてきた。
18日の1週前追い切りでは、栗東CWで6ハロン81秒3-12秒0を単走でマーク。跨った松山弘平騎手は「乗っていて安定感があって、凄くいい状態だなと感じました。身体も柔らかく使えていたし、一度レースを使ったことがプラスに出ていると思います」と手応えを口にしている。
史上初の3冠馬3頭による世紀の一戦。どの馬が先頭でゴール板を通過するのだろうか。
完全に3強ムードになっている今年のジャパンカップ。もちろん他の馬にもチャンスがないわけではない。実績的にはG1・2勝馬で昨年の有馬記念でも2着に好走したサートゥルナーリア(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)が3強に次ぐ4番人気に支持されるだろう。
東京コースは過去2戦して4着、6着に敗れているが、今年3月の金鯱賞(G2)では左回りを克服。道悪が堪え4着に敗れた宝塚記念(G1)以来、5か月ぶりの実戦で3強にどこまで迫れるだろうか。
好走するには良馬場は絶対条件。スローペースで、切れ味を生かす展開になれば、上位に食い込む可能性もありそうだ。代打騎乗に定評がある池添謙一騎手への手替わりも味方につけたい。
昨年のジャパンカップで2着に好走したカレンブーケドール(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)は、昨年の秋華賞から4戦連続2着というシルバーコレクター。G1でも3度の2着はあるが、いまだ重賞で勝利がない。
詰めの甘さは大きな課題だが、逆に言えば相手なりに走ることができるということだろう。18日の1週前追い切りでは、美浦坂路でこの日の一番時計(50秒2)をマーク。僚馬アーモンドアイの引退レースに花を添えるか、それとも主役の座を奪ってしまうのか……。