【徹底考察】チャンピオンズC(G1) ノンコノユメ「ダート界の未来を背負う『大器』は本来の姿を取り戻せるか。去勢がレースに与える『真の影響』とは」
それでもダート馬の中では潜在的に芝適正を感じる配合で、それが芝スタートの東京1600mでの良績や、雨で時計が速くなったダートでの良績に繋がっているのかもしれない。
≪結論≫
『考察』で述べた通り、装鞍所で暴れる問題に関しては去勢したことで解決したと考えたい。
同時に前提として、無駄な体力の消費がなくなったノンコノユメが本来の姿を取り戻したかどうかは定かではない。だが、取り戻していないのなら今回も苦戦を強いられるだけなので、ここはあえて「取り戻した」と考えて考察を進めていく。
少なくとも昨年のチャンピオンズCまで、厳密には今年のフェブラリーSまでのノンコノユメは、次代のダート界を背負うに相応しいだけの実力を示していた。無駄な体力の消費がなくなったことで当時の走りができれば、ここでも十分に期待できるはずだからだ。
その上で、ノンコノユメがセン馬になった初戦のJBCクラシックを完敗した要因は(仮に実力が戻っているのなら)単純に馬体減に尽きる。前走から‐15㎏となる438㎏はデビュー以来、最低の数字。最も低かった444㎏よりも6kgも軽い。
ここまでのキャリア15戦中10戦で上がり最速を記録し、4戦で上がり2位を記録しているノンコノユメは、前走で初めて上がり3位となった。その際に後ろにいたサウンドトゥルーにかわされた。これは本馬にとって初めての経験だった。
そうなってしまった原因は、単純にバテたからだ。バテた原因として考えられるのは3つある。1つは先述したデビュー以来最低の馬体重、もう1つはキャリア最長の距離だったこと。そして、最後の1つはレースを勝ちに行ったことだ。