「16冠ベビー」ソウルスターリングが楽勝で2歳女王に輝くも、藤沢和雄調教師が怪物の娘の「牡馬クラシック参戦」に消極的なワケとは
同じフランケル産駒のミスエルテが早くも牡馬に挑戦していることも然ることながら、ソウルスターリングの”壮大なスケール”ならば、2007年に日本ダービー(G1)を制したウオッカ以来の快挙が期待されてもおかしくはないからだ。
だが、これも藤沢調教師からすれば、おそらくソウルスターリングの高い能力がそうさせたというよりは、単純に「スピード不足により、マイル戦へ不安があった」のではないだろうか。
現に藤沢調教師は阪神JF(G1)をこれ以上ない最高の形で楽勝したというのに、予め登録しておいた牡馬クラシック参戦に早くも消極的な姿勢を見せている。
一見「では何故、わざわざ牡馬クラシックに登録したのか」という疑問が湧くが、もしソウルスターリングが阪神JFをスピード不足で惨敗した場合、翌年のクラシックは「マイルの桜花賞ではなく2000mの皐月賞に参戦する」つもりだったと考えれば合点がいく。
実際に藤沢調教師は2014年のフラワーC(G3)を勝ったバウンスシャッセで、適距離を求めて桜花賞をパスし、一線級の牡馬と戦うリスクを負ってでも皐月賞に参戦している。そして、その後は日本ダービーではなく、きっちりとオークスに進んでいるのだ。