JRA追加登録料「200万円」で日本ダービー(G1)出走もまさかの「最下位」。フェブラリーS(G1)で引退を迎える激動のG1馬

 21日、今年最初のG1・フェブラリーSが開催される。東京競馬場で誘導馬を務めるサクセスブロッケンは、このレースが最後の仕事となる。

 2007年11月の新馬戦を「大差」勝ちしたサクセスブロッケン。なんと2着につけたタイム差は3秒1で、約20馬身差の衝撃的なデビューだった。その後も、「3馬身半」「4馬身」「5馬身」と圧倒的な走りで4連勝を決めて、ダート界の大物として注目された。

 そんなサクセスブロッケンが5戦目に選んだレースは、なんと競馬の祭典・日本ダービー(G1)だった。

 これまでの圧倒的なパフォーマンス、さらに陣営が芝でも走れると判断したことが出走の後押しとなったようだ。サクセスブロッケンはクラシック登録を行っていなかったため、追加登録料200万円を支払って大舞台に挑むこととなった。

 初の芝レースながらもサクセスブロッケンは、NHKマイルC(G1)の勝ち馬ディープスカイ、皐月賞(G1)を1番人気で3着だったマイネルチャールズに次ぐ、3番人気の支持を集める。

 父シンボリクリスエスは芝ダートともに活躍馬を輩出しているが、最終的にはダートの方が産駒の勝ち星が多かった。しかし、サクセスブロッケンは初年度産駒ということもあり、芝で活躍したシンボリクリスエスを父に持つとなれば、芝でも走れるのではないかと思ったファンが多かったことも人気を後押ししただろう。

 しかし、同じように好位からの競馬で圧勝していたダートとは一変して直線でズルズルと後退、最下位に敗れた。優勝したディープスカイから2秒以上も遅れての入線では、陣営も芝を諦めざるを得ない結果だった。

 その後、再びダート路線に戻ったサクセスブロッケンはジャパンダートダービー(G1)を優勝。得意舞台で再び実力を証明した。

 だが、その後はJBCクラシック(G1)、ジャパンカップダート(G1)、東京大賞典(G1)と、古馬相手になかなか勝つことができなかった。

 久々の勝利の美酒を味わったのが明け4歳で挑んだフェブラリーS。ここまでの敗戦から6番人気まで評価を下げたサクセスブロッケンだったが、最後の直線でカジノドライヴ、カネヒキリとの競り合いを制してダート王者に輝いた。日本ダービーで屈辱を味わった府中で、見事にリベンジを達成した瞬間である。

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