JRA川田将雅10年前の「トラウマ」をダノンザキッドが解放!? 皐月賞(G1)で取り戻す「サイボーグ化」で奪われた満面の笑み
満面の笑みは見られるのだろうか……。
先週の阪神牝馬S(G2)をデゼルで制し、3週連続重賞制覇と波に乗る川田将雅騎手。3月後半からの成績は異常ともいえる好調ぶりだ。
3月27日にシャフリヤールで毎日杯(G3)をレコードタイムで勝利すると、翌日の高松宮記念(G1)ではダノンスマッシュで今年のG1初勝利。その翌週には大阪杯(G1)のレイパパレで2週連続のG1勝利を飾るなど、飛ぶ鳥を落とす勢いである。
先週は土日で7勝を挙げ、4月に入り既に11勝。他ジョッキーの最高が、C.ルメール騎手などの5勝タイでありダブルスコアとなっているほどだ。
そんな川田騎手の好調ぶりは、気持ちの変化にもあるのかもしれない。『netkeiba.com』にて10日にスタートした川田騎手の新連載コラム『VOICE』では、これまで明かしてこなかった自身の胸の内を語っている。
自身の過去映像を大量に見直す機会があり、30歳を境に笑わなくなった自分に気づいたという川田騎手。30歳の年といえばマカヒキで日本ダービー(G1)を制した2016年だ。
20代前半の頃はレースを勝つこと喜びを感じていたが、有力馬への騎乗が増えるにつれて感情の大部分を責任感が占めていったという。
感情の変化が奪った川田騎手の笑顔……。確かに、勝利騎手インタビューなどでも無表情で淡々と答えており、不愛想な印象を受けるのはそのためだろう。
しかし、今年の川田騎手は自ら変わろうとしている。
「どんどんサイボーグ化して過ごしていたんですが、思うところがあり、今年は機械ではなく人に戻ろうと」
そのように語った川田騎手。これまでは勝利した際に関係者が喜ぶ姿を見て安堵するばかりだったが、今年は自身の喜びや仕事の楽しさを感じたいと思うようになったというのだ。