地方競馬がJRA以上の躍進!? ネット投票の恩恵を受け狙うは地方所属馬初のクラシック制覇?
「ここ最近の地方競馬の売上増には、ネット投票の影響が大きいのは間違いないですよ。基本的に週末に行われるJRAとは違い、地方競馬は曜日を問わず1年を通してどこかで行われています。そのため、ネットを通じて場所を問わずついつい毎日のように馬券を勝ってしまう人も多いのではないでしょうか。また昼間に仕事がある人は夜レースのトゥインクルを楽しむこともできる。日にちの制約があるJRAよりも参加の自由度は高く、またいつでも競馬をしたいという人をうまく取り込めているように思えます」(記者)
今後、地方競馬場での売上が大きくなれば全体の底上げになり、競馬の人気の回復にもつながる可能性はあるだろう。またそれ以外にも期待したい効果がある。それは地方所属の馬や騎手の待遇改善だ。
現在、JRA所属馬と地方競馬所属馬には歴然たる力の差が存在し、それには優勝賞金の差などが原因とされていた。しかし、このまま売上が伸び続ければ賞金額の上昇なども考えられ、それに伴い能力のある馬の在籍や中央所属馬の出走率上昇、さらに騎乗に長けた騎手が地方を主戦場とすることもあり得るだろう。
そうなれば地方所属馬初のクラシック制覇にも期待がかかる。これまで99年のフェブラリーSを制したメイセイオペラやラジオたんぱ杯2歳S、セントライ記念などに勝利したコスモバルクなど地方在籍馬ながら中央重賞を制覇した馬は確かにいた。だがクラシックを制した地方馬は存在していない。
このまま地方競馬が活性化し続ければ、地方所属馬が鞍上に地方所属騎手を乗せて並み居る強豪を抑えクラシックを制す、そんな未来が実現する日も期待できるかもしれない。