モーリスの種牡馬としての成功はあるのか? いきなりジェンティルドンナと交配の厚待遇ではあるが……
15日に中山競馬場で引退式が行われたモーリスの”花嫁”として、ジェンティルドンナが交配相手として決定、さらにブエナビスタも候補にしているとノーザンファーム代表の吉田勝己氏が明かした。
種付けが予定されているジェンティルドンナは、史上初めて12年、13年のジャパンカップを連覇し、JRA年度代表馬(2012・2014年)にも選出された。また昨年は史上32頭目の顕彰馬に選定されるなど、最強牝馬の1頭に数えられる馬だ。15年に引退し、繁殖牝馬入りしており、初年度にはキングカメハメハが交配相手に選ばれた。16年2月には初産駒が誕生している。
一方、ブエナビスタも09年桜花賞、優駿牝馬、2010年のヴィクトリアマイル、天皇賞(秋)などを制し、10年には年度代表馬にも選出されている。12年から繁殖牝馬入りし、こちらも初交配相手にキングカメハメハが交配相手に選ばれた。だが惜しくも流産。翌年に再度交配され、コロナシオンが誕生。同馬は16年にデビューし、見事に初戦勝利を飾っている。
海外でも活躍したモーリスに、種牡馬として大きな期待が持たれているのは言わずもがな。だが名牡馬×名牝馬には期待が集まるものの、血統はあくまでその馬を計る指標とひとつであり、走ってみないとなにが起こるかわからないのも競馬の醍醐味だ。そして、すべての名馬が名種牡馬として活躍するとは限らない。
これまでも、イギリスの最高格競走・キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス、凱旋門賞を無傷で制したラムタラが日本で種牡馬として活動したが、産駒は好成績を残せないなど、こういった状況は茶飯事といえる。